山本 しんいち ブログ
AI・DXは職員を減らすためではない 市民と向き合う時間を増やす改革
2026/7/5
こんにちは。太田市役所を退職して、太田市議会議員を目指す山本しんいちです。
「AIが仕事を奪う。」
そんな言葉を耳にする機会が増えました。
行政の世界でも、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」や「AIの活用」が盛んに議論されています。AIの活用により仕事は効率化されるでしょう。しかし、私はAIやDXの目的は、職員を減らすことではないと考えています。
本来の目的は、市民と向き合う時間を増やすことです。
私は20年以上、市役所の現場で仕事をしてきました。
窓口、市民サービス、産業振興、税務、農業政策など、さまざまな部署を経験してきましたが、どの部署でも感じた共通の課題があります。
それは、「市民のためにもっと時間を使いたい」という思いがあっても、現実には膨大な事務作業に追われてしまうことです。
制度改正のたびに資料を作成し、同じような内容を何度も入力し、資料をまとめ、議会対応の資料を準備する。こうした業務は行政に欠かせませんが、多くの時間を要します。
もしAIが議事録を自動で作成し、資料のたたき台を作り、データ分析を補助し、問い合わせへの一次対応を担えるようになればどうでしょうか。
その分、職員は市民の相談にじっくり耳を傾けることができます。
高齢者や障がいのある方の生活課題に寄り添う時間も増えます。
企業の経営相談や、新たに起業しようとする人への伴走支援にも、より多くの時間を使えるようになります。
私は、これこそがAI・DXの本来の価値だと思っています。
これからの太田市は人口減少と少子高齢化が進みます。一方で、行政サービスへの期待はますます高まります。
職員数だけを大幅に増やすことは現実的ではありません。
だからこそ必要なのが、「人がやるべき仕事」と「AIに任せられる仕事」を明確に分けることです。
私はAI電話交換手を導入してほしいと願っています。事務作業の傍ら電話がかかってくることで作業が中断し、職員の効率性が落ちてしまうことがあります。電話対応も大事な仕事の1つですので、電話応対することは当然です。しかしながら市民への電話対応も違った部署に電話が回された結果、市民が電話のたらいまわしになることもあります。たらいまわしにならないためにもAI電話交換手を導入し、データで市民が伝えにくい、伝わりにくい情報を分析して改善していくことが大事だと思っています。
AIは24時間働くことができます。
大量のデータを瞬時に整理できます。
単純で繰り返しの多い作業は、人よりも正確に処理できる場面もあります。
しかし、人の気持ちを理解し、不安に寄り添い、相手の表情を見ながら一緒に解決策を考えることは、人にしかできません。
行政は、人の人生に関わる仕事です。
だからこそ、人間にしかできない仕事へ職員が力を注げる環境を整えることが重要なのです。
私は「伴走型行政」という言葉を大切にしています。
行政が一方的にサービスを提供するのではなく、市民や企業と一緒に課題を解決していく。そのためには、職員が現場に出向き、市民の声を聞き、地域の変化を感じる時間が必要です。
AIやDXは、その時間を生み出すための手段です。
私は、市役所のDXは市役所の中だけで完結してはいけないと考えています。
市民がスマートフォンで手続きを行えたり、道路の損傷や空き家などの地域課題を簡単に通報できたり、行政から必要な情報が必要な人へ届いたりする仕組みも重要です。
デジタル技術は、人と人との距離を広げるものではなく、縮めるものであるべきです。
私はこれからも、AIやDXを「人を減らすための改革」ではなく、「人を大切にする改革」として進めていきたいと考えています。
人にしかできない仕事に、人が集中できる市役所。
その先にあるのは、市民一人ひとりに寄り添い、相談しやすく、挑戦を応援できる行政です。
テクノロジーが主役ではありません。
主役は、いつの時代も市民です。
~人をつむぎ、挑戦が生まれる太田市へ~