2026/4/14
こんにちは。会派羅針盤の濱本健吾です。
3月定例会では、山陽小野田市立山口東京理科大学の厚狭キャンパスにおける医療系学科構想について質問しました。
この構想は、大学の新しい学部設置というだけでなく、山陽小野田市の財政、地域医療、地元高校との関係、学生支援など、まちの将来に関わる重要なテーマです。
今回は、議会でのやりとりを通じて見えてきた課題を、市民の皆さまに分かりやすくお伝えしたいと思います。
厚狭キャンパス構想については、すでに基本構想・基本計画の策定業務を行う事業者も決まっており、計画は進んでいます。
その一方で、議会に対する説明は十分とは言えませんでした。
私は議会で、
などを確認しましたが、答弁は「現在検討中」「慎重に進めている」「意思形成過程である」といった内容が中心で、具体的な資料の提示はありませんでした。
今回の事業は大きな予算を伴う可能性があります。だからこそ、議会にも市民にも、できる限り早い段階で丁寧な説明が必要だと考えています。
過去に薬学部を設置した際には、10年間の財務シミュレーションなどが委員会資料として示されていました。
今回についても、私は同様に財務シミュレーションが行われているのかを確認しました。答弁では、市と大学が連携して様々な条件でシミュレーションを進めているとのことでした。
しかし、その資料は現時点では示されていません。
大きな投資を伴う計画である以上、
こうした点は、議会が判断するためにも、市民の皆さまに理解していただくためにも、見える形で示されるべきです。
提出された資料では、厚狭キャンパスで想定される学科として、
が挙げられていました。
私は議会で、「なぜこの3学科なのか」と質問しました。
答弁では、既存の工学部や薬学部との親和性、そして他大学との差別化や大学の魅力向上といった観点が示されました。
しかし、市が多額の公費を投じて新たなキャンパス整備を進めるのであれば、重要なのは大学としての特色だけではなく、地域で本当に不足している人材は何かという視点です。
私はこの点を確認するため、病院の職員配置や求人状況も調べた上で質問しました。
まず、山陽小野田市民病院の在籍人数を確認すると、
という状況でした。
また、念のため労災病院や赤十字病院にも確認しましたが、同じような傾向でした。
つまり、理学療法士・作業療法士・臨床工学技士よりも、看護師の人数規模のほうが圧倒的に大きいというのが現場の実態です。
さらに、ハローワークの求人状況を確認すると、
でした。
この数字を見ると、現場で明らかに不足感が強いのは、まず看護師ではないかと私は考えます。
提出資料には、「医療技術職の不足が深刻化」といった趣旨の記載がありました。
もちろん、医療現場では様々な職種が必要です。しかし、私が病院の人数や求人状況を確認した限りでは、最も不足が深刻だと感じたのは看護師でした。
それにもかかわらず、今回の構想では、
の3学科が前提になっています。
この点について質問したところ、答弁では、工学部との親和性や、山口東京理科大学ならではの特色を生かした学科構成を考えているとの説明がありました。
つまり、学科選定の背景には、地域医療ニーズだけでなく、大学側の事情や既存学部とのつながりも影響しているのではないでしょうか?
私は、大学として特色ある教育を考えること自体を否定しているわけではありません。
ただし、市が多額の公費を投じて進める以上、問われるべきなのは、
**「大学にとって都合のよい学科構成かどうか」ではなく、「地域にとって本当に必要な人材育成になるのかどうか」**です。
病院の配置人数を見ても、ハローワークの求人を見ても、現場の需要と今回の学科構想にはずれがあるように感じます。
もし「地域医療人材の不足解消」を掲げるのであれば、
こうした点をもっと具体的に説明する必要があると思います。
資料では、令和5年度の**地域内就職率が3.7%**という数字も示されていました。
大学を公立化した大きな理由の一つには、地域に貢献する人材を育てることがあったはずです。ところが、卒業生が地域に十分残っていないのであれば、その点はしっかり検証しなければなりません。
現時点で地域内就職率が低いのであれば、まずは
この点をもっと具体的に議論する必要があります。
私は、学生1人当たりの地方交付税が長期的に見て減少傾向にあることも踏まえ、将来的に大学運営が厳しくなる可能性についても質問しました。
定員を満たせなかった場合にどうなるのか、財政負担はどうなるのか。そうした厳しいケースも含めて、現実的なシミュレーションを行い、議会や市民に示していく必要があります。
今回、船鉄バスのフリーパス制度が廃止されることについても質問しました。
厚狭キャンパスのような大きな投資を進める一方で、今いる学生への支援が後退するようなことがあってはなりません。
学生にとって使いやすく、地域にとってもプラスになる支援制度をどう維持・改善していくのか。この視点も大切だと考えています。
私は、山口東京理科大学そのものを否定したいわけではありません。大学は山陽小野田市にとって重要な存在ですし、その価値をどう高めるかは大事な課題です。
だからこそ、今回の厚狭キャンパス構想については、次の点をしっかり確認していく必要があると考えています。
厚狭キャンパス構想は、単なる大学の拡張計画ではありません。山陽小野田市の将来、財政、地域医療、教育、交通政策に関わる大きなテーマです。
私は今後も、
情報公開の徹底
財務シミュレーションの明示
学科選定の根拠の説明
地域に人材を残す仕組みづくり
を求めていきます。
特に今回示したように、病院の職員数やハローワークの求人状況を見ると、現場の需要と構想中の学科との間に本当にずれがないのか、丁寧な検証が必要です。
市民の皆さまにとっても、大きな税金が使われる可能性がある以上、決して他人事ではありません。今後も議会の場で、しっかりと議論してまいります。
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