青木 ひとみ ブログ

区民の個人情報がアメリカ企業管理に?ガバメントクラウドの実態【新宿区議】

2025/3/25

こんにちは。新宿区議会議員の青木ひとみです。

今回は、新宿区が進めているガバメントクラウドへの移行について、区民のみなさまにお伝えします。「ガバメントクラウド」という言葉を初めて聞く方も多いかもしれませんが、すでに区民のみなさまの個人情報の移行が始まっています。ぜひ最後までお読みください。

ガバメントクラウドとは?何が問題なのか

ガバメントクラウドとは、政府や自治体が利用する共通のクラウド環境のことです。これまで自治体ごとにバラバラだった情報システムを全国的に標準化・共通化する「標準準拠システム」を動かす基盤として、整備が進められています。

この移行によってコスト削減やセキュリティ強化などのメリットがあると言われています。しかし、大きな懸念点があります。現在登録されているクラウドサービス提供企業は5社ですが、そのうち4社がアメリカの企業です。国産サービスは1社だけで、しかも技術要件を完全には満たしていないため、事実上はアメリカ企業のみが選択肢にある状況です。

すでに新宿区では、住民基本台帳・印鑑登録・国民年金・国民健康保険などの情報がガバメントクラウドに移行されており、今後も順次区民の個人情報の移行が続きます。

私たちの大切な個人情報を、アメリカの企業が管理するという状態がすでに始まっているのです。

個人情報の安全性とコストの現状(令和7年3月時点)

アメリカには、政府等が米国内の企業の保有・管理するデータにアクセスできるという法律があります。たとえデータが日本国内に保存されていたとしても、米国の法律に基づいて開示されてしまう可能性があります。

この点について区も認識しているとのことですが、「国の責任で適切な措置が講じられている」という答弁にとどまっています。区民の個人情報を守る観点から、引き続き注視が必要です。

コスト面についても確認しました。

費用の種類

金額

これまでに要した一時費用 16億2,600万円
令和7年度の運用費(見込み) 約5億円

 現時点では、移行前と比べてコストは下がっていません。クラウドサービスの料金は上昇傾向にあり、データ量によって金額が変わる従量課金制のものもあります。為替レートの変動による負担増も懸念されます。長期的にコストが上がり続けることにもなりかねない、と感じています。

また、社会情勢の変化によってサービスが使用できなくなったり、利用が制限されたりするリスクも考えておく必要があります。

区民のみなさまへ──デジタル化と個人情報保護、両立のために

行政のデジタル化による利便性向上は大切なことです。一方で、区民の個人情報がどこに保管され、誰が管理しているのかを知ることも、同じくらい重要ではないでしょうか。

国内企業の参画をさらに進め、国産サービスが十分に利用できる環境が整ってから移行を本格化させることが、区民の安全を守るうえで望ましいと考えています。引き続き、ガバメントクラウドへの移行状況やデータの安全性について、議会で確認してまいります。

ご意見・ご質問はお気軽にお寄せください。

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