小笠原 だいすけ ブログ

【第324回定例会・質疑】ホタテ、クマ、県職員と先生の働き方。

2025/12/3

今回の議会は、一般質問ではなく「質疑」に立った。

●一般質問

県政全般について自分の問題意識をぶつける場。

●質疑

議会ごとに県から出される予算案や条例案について、「この事業は何のためか」「何がどう変わるのか」「現場にどんな影響があるのか」を確認する場。

※何度でも言う!!

 

出される中身によって地味になりがちだけど、予算や条例は県政を実際に動かす中身そのもの。

ここを確認するのも議会の大事な仕事である。

今回取り上げたのは、陸奥湾ホタテ、クマ出没情報、青森港油川地区の基地港湾整備、県職員の給与、教職員の処遇、県立保健大学、農地利用に関する事務の市町村移譲など。

■陸奥湾ホタテガイ産業将来検討事業

続く陸奥湾の高水温によるホタテ被害をなんとかするため、県は産学官による「陸奥湾ホタテガイ産業のあり方検討会」を設置する。

そこで何を検討するのか、の質問。

稚貝のへい死、タイによる食害、これまで通りのやり方だけでは乗り越えられない現実。

答弁では、高水温を前提とした養殖工程の見直し、湾内全体での養殖管理、北海道から稚貝を移入する場合のリスク、ホタテ以外の貝類や漁船漁業への転換など、幅広く議論するとのこと。

一部の地域や漁協だけの問題ではない。漁業者、漁協、県漁連、市町村、県が一体となって、どう陸奥湾のホタテを守るのか。

『陸奥湾は一つ』の考えのもと、取り組まないといけない。

■クマ出没情報の一元管理システム

クマの出没も深刻な状況。

県ではこれまで、ホームページ上のクマ出没マップを職員が入力・更新してきた。

ただ、大量出没の年には、どうしても情報発信が遅れる。

そこで新たに、目撃者や市町村担当者がスマホやパソコンから直接入力できるシステムを導入するとのこと。

→くまログあおもりとして導入されたhttps://kumalog-aomori.info/

県公式LINEとの連動や、出没地点に近づいた場合の通知機能なども検討。

クマの情報は、遅れて届いても意味が薄い。

「昨日あそこに出た」ではなく、「今どこに出たのか」が重要。

システムは作って終わりではない。

住民が知っていること。

使いやすいこと。

早く周知されること。

春になればまた出没が増える可能性もある。早め早めの対応が必要。

で、それはそれとして、私としては人とクマの境目、生活圏、自然環境を整えないといたちごっこが続いてしまう、とも思う。

■青森港油川地区の基地港湾整備

青森市の油川地区では、洋上風力発電の基地港湾としての整備が進んでいる。

国は岸壁などを整備し、県は埋立用地の造成を進める予定。

スケジュールとしては、令和9年度末までに一連の整備を完成させる見通しとのこと。

洋上風力は、地域経済にとっても、エネルギー政策にとっても重要。

一方で、大規模工事である以上、周辺住民や漁業者への配慮は不可欠である。

水質汚濁、騒音、環境負荷。説明会を開いたから終わりではない。

不安や懸念が生じたときには、県としてきちんと説明責任を果たすべき。

■県職員の給与・通勤手当

県職員の給与改定についても質した。

今回、若年層に重点を置いた給料表の引上げや、駐車場利用に対する通勤手当の新設などが行われる。

初任給が上がること自体はよい。駐車場代の手当が新設されることも全然よい。

でも、青森県庁の給与水準は、全国的にも東北6県の中でも決して高いとは言えない。

人材確保が厳しい中で、本当に今のままでよいのか。

若い人にとっても、経験を重ねた職員にとっても、青森県庁が「働き続けたい職場」であるために処遇のあり方をもっと考えるべきではないかと思う。

■教職員の処遇改善と働き方改革

国の法律改正により、教職調整額が、段階的に4%から10%へ引き上げられることになった。

対象は、公立小中学校・義務教育学校で6,218人、県立学校で3,600人。

一万人弱の教職員に関わる改正。

これも、上がらないよりはもちろんいい。

ただ、これで根本解決なのか。

教員の長時間労働、いわゆる「定額働かせ放題」と言われる構造は残ったまま。

知人の教員からも、月100時間近い残業、10月は120時間、休みは1日だけだったという話を聞いた。

熱心な先生にばかり仕事が寄っていく。

「早く帰れ」と言われても、どう早く帰るのよ、と。仕組みがなければ帰れない。

県教育委員会からは、校務DX、伴走型支援、働き方改革推進共同宣言などの取組が示された。

宣言で終わらせずに、実際に業務が減ること。人が増えること。

先生たちの善意に甘え続ける学校現場のままでよいはずがない。

■青森県立保健大学の中期目標

保健大学は、青森県の保健・医療・福祉を支える大切な存在である。

県内出身者の入学割合は直近で5割以上。

一方で、卒業生の県内就職率は、令和6年度で40.6%。大体3~4割。

増加傾向ではあるものの、人材不足を補うにはまだ低いとの答弁だった。

もちろん、就職先を強制することはできないのだけど。

青森で学び、青森の課題に触れ、青森で働く選択肢を持ってもらうことはできる。

地域医療、福祉、介護の現場を支える人材をどう育て、どう県内定着につなげるか。

県内就職率は、数値目標を設定するのも必要ではないか。

■農地利用に関する事務の市町村移譲

農地中間管理機構を通じた農地の貸し借りについて、県が行っていた認可・公告の事務を市町村へ移譲する条例改正もあった。

地域の実情をよく知る市町村が事務を行うことで、審査が効率化され、認可までの日数も短くなるとのこと。

令和9年度までには、県内40市町村すべてへ移譲したいとの答弁。

農地の貸し借りがスムーズに進むことは、担い手の確保、遊休農地や耕作放棄地の発生防止にもつながる。

手続きの見直しは地味。

だが、農業の現場では、こういう地味なところがかなり大事だったりする。

 

という感じです。

質疑は派手なやり取りはないのだけど、予算や条例の中身を確認することは、県政の方向を確認すること。

ホタテ、クマ、港湾整備、県職員の働き方、先生の働き方、保健大学、農地。

一見ばらばらに見えるが、どれも青森で暮らし、働き、学び、生きていくことにつながる話。

読んでくれてありがたう!!!

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著者

小笠原 だいすけ

小笠原 だいすけ

肩書 青森県議会議員
党派・会派 立憲民主党

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