2026/7/3
障害のある子どもたちの夏休みの朝、そして特別支援学校などを卒業した18歳以降の夕方の時間をどう支えるのか。これは、本人が安心して過ごせる居場所の問題であると同時に、家族が仕事や生活を続けていくための切実な課題です。6月の保健福祉委員会で、練馬区が新たに二つの居場所づくり事業を始めるとの報告がありました。皆さんの声がついに届いたこと、制度の導入は大きな前進です!
まず、学校の長期休暇中の障害児の居場所づくり促進事業です。夏休みなどの平日、放課後等デイサービスが始まる前の朝の時間帯、主に8時から10時ごろまで、障害のある子どもが安心して過ごせる場所を確保するものです。1人1日あたり7,500円を基本額として補助し、看護師等の配置や送迎、延長支援を行う場合には加算も設けます。開始は今年7月、夏休みからを予定しています。
放課後等デイサービスは、子どもの発達支援や社会参加を目的とした大切な制度です。一方で、長期休暇中は朝の時間帯に居場所が足りず、保護者が仕事を続けるうえで大きな壁になってきました。全国的にも放課後等デイサービスの利用は大きく増えており、令和5年度の費用額は約5,306億円、障害児支援全体の65.8%を占めています。平成24年度から令和5年度までの伸びは11.1倍とされ、ニーズの高まりは明らかです。
東京都も今年度、新たに「長期休暇期間中の障害児の居場所づくり促進事業」を創設し、障害児が身近な地域で支援を受けられ、保護者が離職せず働き続けられる体制づくりを支援するとしています。

(出典:練馬区)
もう一つは、18歳以上の障害者の居場所づくり促進事業です。
特別支援学校などを卒業すると、放課後等デイサービスは使えなくなります。生活介護や就労継続支援B型などの日中活動に通っても、多くは15時半から16時ごろに終了します。その後、家族が帰宅する18時ごろまでの時間をどう過ごすのか。いわゆる「18歳の壁」です。
練馬区では、サービス終了後の夕方の時間帯に、障害福祉サービス事業所などで安心して過ごせる居場所を提供する事業を9月以降に開始する予定です。補助額は、障害支援区分5以上相当の場合、4時間未満で9,000円、4時間以上で12,000円。区分4以下相当の場合は、4時間未満で4,500円、4時間以上で6,000円です。看護師等の配置や送迎にも加算を設けます。
さいたま市でも、特別支援学校高等部卒業後に午後3時以降の居場所がなくなる課題に対し、日中一時支援の「夕方支援」を実施しています。家族の就労機会を守るためにも、夕方の居場所づくりは全国的な課題です。

(出典:練馬区)
今回の制度は多くの皆さんの声がついに実現したもので大きな前進です。一方で、委員会では課題も多く指摘されていました。
区内の放課後等デイサービス事業所は54か所ありますが、実施に前向きなのは現時点で5事業所程度。障害者向けの居場所事業も、生活介護・就労継続支援B型など計74事業所のうち、前向きな事業所は約5か所とのことです。地域によって偏りもあり、東側地域での参画不足も課題とされています。
また、送迎をどうするのか、普段と違う事業所を利用する場合に子どもの特性をどう共有するのか、人員配置や安全管理をどう確保するのか。さらに、当日キャンセルでは補助が受けられず、小規模事業者の運営が不安定になる懸念もあります。
障害のある子どもや大人の居場所は、単なる預かりではありません。本人が安心して過ごし、家族も仕事や生活を続けられるための地域の基盤です。
制度が始まっただけで「よかった」ではなく、必要な人が使えるのか、地域差はないか、送迎や医療的ケアに対応できるのか、事業者が継続できる仕組みなのかを確認し続ける必要があります。
誰もが地域で暮らし続けられるように。今回の事業を、安心できる居場所づくりの第一歩にしていくことを練馬区議会でも求めていきます。

The post 【練馬区議会】障害児・障害者の「居場所」づくりが前進! 夏休みの朝と18歳以降の夕方支援へ first appeared on 岩瀬たけしウェブサイト.
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