2026/7/6
全国で問題になっている「育休中の学童利用」。6月30日の読売新聞の記事で育児休業中の学童クラブ利用をめぐる課題が報じられました。
記事では、全国の主要109区市を調査した結果、6割の自治体で第2子以降の出産で保護者が育児休業を取得した場合、すでに学童に通っている兄や姉を退所させると回答したとされています。開示した9区市だけでも、過去3年間に育休を理由に退所した児童は655人に上るとのことです。さらに、黄川田少子化担当大臣が全国の自治体に対し、一律の退所ルールを見直し、家庭や子どもの事情に配慮して受け入れを検討するよう伝えたとも報じられています。今回、情報公開請求で練馬区の状況を調査しました。
学童クラブ、正式には放課後児童健全育成事業は、保護者が就労等により昼間家庭にいない小学生に、放課後や長期休業中の生活の場を提供する制度です。
問題は、下の子の育児休業に入ったとき、上の子がそのまま学童を利用継続できるのかという点です。
情報公開請求により、読売新聞の取材に対する練馬区の回答を確認しました。
練馬区は、慣れ保育を利用して4月中に育休から復職する場合や、母が産休中に父が育休を取得する場合は、学童クラブに入会できるとしています。
一方で、保護者が育児休業中の児童については、学童クラブ利用を認めていません。さらに、育休に入った児童については「実態として」育休に入った月の月末で退会になる、と回答しています。
つまり練馬区では、下の子の育休に入ると、上の子は原則としてその月末で学童を退会する運用になっています。
しかし、国の考え方は異なります。
こども家庭庁は、東京都からの照会に対し、保護者が育児休業中であっても学童クラブ事業の対象とすることは可能と回答しています。東京都もこの回答を踏まえ、各区市町村に対し、育休中の学童クラブ利用について検討するよう通知しました。
もちろん、学童には定員があり、待機児童がいる場合には、就労状況、家庭状況、児童の状況に応じた優先順位付けや利用調整は必要です。東京都の通知でも、区市町村の基準に基づき、必要性に応じて優先順位をつけることは差し支えないとされています。
問題は、「育休中だから一律に対象外」とする運用です。
読売新聞の取材では、こども家庭庁の見解を踏まえ、今後運用を改める予定があるかも問われています。
練馬区の回答は「未定」。再質問に対しては「未検討」としています。また、過去3年間で、育休を理由に学童を退会した児童数についても「把握していない」と回答しました。
制度運用によって子どもの生活の場が失われている可能性があるにもかかわらず、その実態を把握していないことは大きな課題です。
育休中の保護者は、家で休んでいるわけではありません。乳児の養育、授乳、夜泣き、通院、産後の体調不良など、心身の負担は非常に大きいものです。
その中で、上の子が慣れ親しんだ学童を失うことは、保護者だけでなく、子ども本人にも大きな影響があります。学童は単なる預かりではなく、友達や支援員との関係の中で安心して過ごす生活の場です。
練馬区の学童待機児童は、令和5年292人、令和6年165人、令和7年47人と減少しています。公設学童クラブの受入れ枠は7,110人です。
だからこそ、まずは実態把握を行い、育休中の利用について「未検討」のままにせず、児童の最善の利益を中心に、継続利用や個別判断の仕組みを検討すべきです。ひきつづき練馬区議会でも対応を求めていきます。

The post 【独自】育休なら学童退所? 国は「利用可能」、練馬区は認めず first appeared on 岩瀬たけしウェブサイト.
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