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第1章:「うちの子は、端っこなんですね」-草加市「育成保育」制度の限界

2026/6/29

 

 

「うちの子は、端っこなんですね……」

 

育成保育の申請で「非該当」と判定されてしまった保護者の方から、私のもとに寄せられたあまりにも切なく、悲痛な言葉です。

 

特別な支援や配慮を必要とするお子さんを預かる「育成保育」。 発達に特性のある子などがクラスで安心して過ごせるよう、個別のサポートや集団生活への適応を支援するために、保育士を追加で配置(加配保育士)する仕組みのことです。

現在、草加市において、この育成保育は公立保育園のみで公式に実施されています。

しかし今、その現場が限界を迎えているのをご存知でしょうか。 入園できなかった当事者の方々からは、「市から選別されたように感じる」「どこにも行き場がない」といった悲痛な叫びが上がっています。

 

 

11年間で「2.6倍」に急増したニーズ

 

「少子化だから、保育園は入りやすくなっているのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、現実は真逆です。

 

草加市では子どもの人口自体は小幅な減少傾向が続いていますが、保育園の育成保育の申込者数は、平成27年の50件から、令和7年(2025年)には131件まで増加。なんと11年間で約2.6倍にまで増えています。

少子化が進む中でも、共働き世帯の増加や、個性の多様化、保護者の就労状況の変化によって、配慮が必要なお子さんのニーズは右肩上がりで増え続けているのです。

 

 

行き場を失う「33人」の子どもたち

 

育成保育を希望して申し込んでも、審査会の結果、障がいの程度などにより集団保育の要件で「非該当(不採択)」と判定され、その年度の認可保育施設への道が完全に閉ざされてしまう児童も増えています。

 

議場で示したグラフ(下記)の通り、非該当の人数は年々増加し、2024年度が31人、2025年度には33人に達しました。

 

 

草加市の現在の申請システムでは、一度「非該当」と判定されると、その年度はすべての認可施設への入園の道が途絶えてしまいます。そのご家族は、年度始めから「行き場を失う」という冷たい現実に直面しているのです。

市側も、今回の私の質問に対する答弁の中で、「このままでは育成保育が維持できない状況下に陥っている」と、現在の仕組みの限界をはっきりと認めました。

現場の保育士不足が深刻化するなかで、育成保育の加配保育士を増やすと、今度はクラス担任の保育士の配置が減り、通常保育の受け入れ枠が減ってしまうという、深刻なジレンマにも陥っています。公立園だけで全てを抱え込む仕組みは限界にあります。

 

 

■新たな可能性を求めて

 

「では、この壁をどう突破するか?」

保育現場では、保育士の方々の尽力により育成保育が提供されています。しかし、その制度自体は、このままでは限界を超えてしまいます。

その答えを探るため、私は近隣の越谷市や川口市を独自に視察し、解決に向けた具体的な提言をまとめて、今回の草加市議会で市に投げかけました。

 

子どもたちを、そのご家族を「端っこ」に追いやらないために、草加市が今すぐ取り組むべき改革とは何か。

今回の一般質問の内容を、全4章に分けて詳しく報告していきます。

 

 

次回第2章は、独自に視察してきた越谷市と川口市の、特徴的な取り組みについてお伝えします。

 

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佐藤 のりかず

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