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竹内 さちえ ブログ

シリーズ【常盤平】9「議会最終日、請願に対する討論・採決が行われました。そして!」

2026/7/6

★これまでの「常盤平第一小学校(常一小)」に関することは”シリーズ【常盤平】”をご覧ください★

 

6/23(火)に行われた教育環境常任委員会での請願審査は、残念ながら賛成少数で「不採択とすべき」となりました。

 

そして、6/26(金)の最終日、本会議おいて採決が行われましたが、こちらもやはり賛成少数でした。

請願という憲法に保障された基本的人権にどう向き合うのか、討論に立った議員の考えがハッキリ分かれたと感じています。

私、嶋村議員、戸張議員、湯浅議員の4人が賛成、雁野議員、鴫原議員の2人が反対の立場で討論しましたので、松戸市議会インターネット中継:請願第1号及び第2号の2件を一括議題、各常任委員長報告、質疑、討論、採決でぜひチェックしてください。

 

13:50から、上記順番で登壇します。

 

*******

 

会派を代表して登壇した私の賛成討論(原稿)は以下のとおりです。

↓ ↓ ↓

令和8年度請願第2号「常盤平第一小学校の子どもの権利を守るための請願」に会派を代表して賛成の立場から討論いたします。

以降、常盤平第一小学校を「常一小」と言わせていただきます。

 

まず申し上げたいのは、この請願は常一小の存続そのものを求める請願ではないということです。

松戸市教育委員会が小規模校の教育的価値を認め、その「機能の存続」を求めるものでした。

 

この願意そのものに反対する方は、委員会審査においてもいらっしゃらなかったと思います。

しかし残念ながら、解釈に齟齬が生まれてしまいましたので、改めて振り返ります。

 

一つ目の願意は、保護者と子どもに十分な説明を行い、対話を重ねながら進めてほしいという、ごく当たり前の民主的手続きを求めるものであり、学区審議会を開催を阻止するような行政執行権を侵害する意図はありません。

 

請願書にある「納得のいく説明」とは、今年度から検討を始める「新しい学校のあり方基本方針」、「常盤平地区教育環境整備方針」が定まるのを待たずして、なぜ常一小を緊急対応する必要があるのか、理解できるように説明してほしいということです。また、当事者である子どもたちに何の説明もなく、蚊帳の外に置かないでほしいということです。

「同意」とは、対話を経ずしては辿り着くことができない「合意形成」を意味しています。一方的な説明ではなく対話の中で、個別最適な具体策が示されること、様々な事情を抱える児童生徒が、不登校に陥ることなく学校生活を継続できる見通しが立つこと、これにより、親子の不安が解消されることを求めたものでした。

 

二つ目の願意は、教育委員会に小規模校への考えを明確に示してもらうことでした。

 

これまで議会において常一小は何度も一般質問で取り上げられてきました。

R5年6月議会で前教育長は「小規模の学校を望む保護者や児童もおり、常一小の今後の役割が重要であると認識している」、さらに「小規模校としての特色ある教育活動がさらに推進できるよう、小規模特認校のような取り組みについても今後研究していきたい」と発言しています。

そして、同年11月、請願者はじめ常一小の保護者に対し、「来年度から学区を開放して小規模校の教育を希望する児童を受け入れる」旨の発言をしています。このように、小規模校に対する否定的な見解どころか前向きに考えられてきたのです。

 

請願者は、これを踏まえ、小規模校の教育的価値を認めた上で、今後の教育行政の方向性を示してもらいたいと願っています。

 

そして三つ目の願意は、これまで申し述べてきたことが履行されるまで学区審議会への諮問をしないことでした。

これは、当然ですが「民主的プロセスを踏んでから諮問してください」という趣旨であり、「学区審議会に諮問するな」と、執行権を侵害するような趣旨ではありません。

4/22開催の保護者説明会において、教育長は「結論ありきで進めない。学区審議会に諮るにあたり、いろいろな場面で意見を聞く」と発言されました。請願者は有言実行を期待しての請願であったと思います。

 

さて今回の請願を審査するにあたり、質疑を通して私が問うたのは、2点です。

一つ目は「緊急対応の必要性」です。

 

本来ならば「新しい学校のあり方基本方針」、「常盤平地区教育環境整備方針」、これらの方針決定を待つべきところを、先行して緊急対応する理由は「新入学児童がたった1名だから」。

ところが実態は、入学予定者は当初ゼロ、この時、教育委員会は請願者に「廃校など何も決まっていない。来年度から保護者等の意見を聞きながら検討していく」としておきながら、1月以降に1名に増えたことを受けての対応だというのです。これでは納得ができません。

教育委員会は複数回説明会を行っていますが、まずは社会人として謝罪から始めるべきであったと思っています。

新入学児童の受け入れを停止したら、在校児童の教育環境は、良くなるどころかさらに悪くなるわけですから、一体どこの誰のための緊急対応なのかがわかりません。

常一小の児童は、複数の学校を比較し、小規模教育なら通えると思って学区外から入学してきた子や、大規模校になじめずようやく自分の居場所にたどり着けた子などがいます。様々な事情を抱えた子にとって、安心して学べる場所、不登校に陥ることなく学校教育が受けられる場所として、いわば駆け込み寺のような役割も果たしてきました。

常一小の児童は、少人数だからこそのきめ細かな指導が受けられ、学年の壁を越えた協働的な学びと、特別支援が必要な児童や外国人児童も交えたインクルーシブな環境から社会性を育み、大変豊かな学校生活を送っています。

今年度、新入学1名、全校児童30名でスタートしましたが、口コミなどによる流入が続き、現在は1年生が2名に増え、全校児童は昨年度並みの39名に回復しています。

もはや対応の緊急性はないと思いますし、はなから緊急性などなかったのではないでしょうか。

 

2つ目は、「小規模校の必要性」です。

本年から施行された「教育振興基本計画」を見ると、「新しい学校のあり方基本方針」の策定は、学校施設の適正規模・適正配置を主な目的とした事業とされています。しかし施設の整備は手段であり、真の目的は子どもたちがより良い環境で学べるようにすることです。

同計画のパブリックコメントにおいて、教育委員会は次のような考えを示しています。

「学校施設のあり方を検討する際には、児童生徒一人一人の学びや育ちを支える視点が重要であり、多様な教育ニーズに応じた学校の姿に関するご提案も有意義な視点である」と。

私たちも同感です。

 

なお、適正規模という言葉は、必ずしも教育上の適正性を表すものではありません。

昨年度の印西市総合教育会議において、藤代市長は次のような趣旨のことを述べています。

「数の議論に終止符を打ち、質の議論への転換を求めたい。これから増えていくと思われる小規模校について、オランダで普及しているイエナプラン教育であるとか、社会の縮図のような複式学級など、新しい学びの選択肢を示す、ある意味ではチャンスだ」と。

印西市にとっては新しい学びの選択肢が、松戸市にはすでにある、常一小があるということを松戸市は誇りに思ってよいと思いました。

 

また、質疑では学区外就学申立制度についても確認しました。

松戸市には、他市のような教育的配慮が申立て事由にありません。

そこで、いじめや不登校など、何らかの教育的配慮が必要な児童が学区変更を希望した場合、申立てが可能か確認したところ、「学務課にもそういった声が届いており、相談があった際には丁寧に声を聞いていきたい」とご答弁いただきました。現状では、ふれあい学級、ほっとステーション等の教育支援センターは、長期欠席の児童生徒でなければ通うことができませんが、松戸市には学校教育法第1条に定める学校、常一小がありますので、指定学区を変更することで不登校に陥ることなく学びを継続する道が開けたことは、大変素晴らしいことだと思います。

 

これらを踏まえ、小規模校である常一小の存在意義、教育的価値は高いと思います。

4/22保護者説明会の終了後、保護者から「小規模特認校にはできないのですか?」との問いに対し、教育長は「そんなことしたら、希望者で殺到してしまう」とお答えになりましたね。

それが本音、実は、常一小のような小規模校の環境が必要とされているとご認識されていることが分かります。今やるべきことは、新入学児童の受け入れ停止ではなく、今を生きる子どもと未来の子ども両方に必要な教育のあり方を考えることではないでしょうか。

 

今回の審査を通じて強く感じたのは、学校の将来を議論する場に、当事者である子どもたちの存在が無視されていることです。

質疑において「現時点では常一小に通う児童に対して説明する予定はないが、そのような声があれば検討する」との回答でした。

子どもの意見を聞かないのは、こども基本法第11条、子ども施策への意見反映義務に抵触します。

 

ところで今回、常一小について、小中学生3人から松戸市議会に陳情が提出されました。

本市議会が発行した「市議会ガイドブック」に学び提出した常一小出身の中学生はこう主張しています。

「これから地域の学校をどうするか決める計画に、今通っている子どもたちや保護者、地域の人たちの意見を広く聞く場を必ず作ってください。」

「少人数教育の良さについて、大人だけの基準で決めつけず、子どもの目線に立ってもう一度きちんと調べてください。」

 

近隣校に通う小中学生は、自身の体験から「大規模校が故のトラブルで引っ越していった友人は、常一小だったら傷づかずに済んだかも」、「弟には小規模校が合うと思う。」と教えてくれています。

いずれの陳情も、子どもも主権者であることを再認識する素晴らしい内容でした。

 

皆さんはご存じでしょうか。

2013年、大阪の小学5年生が学校の統廃合を苦に自ら命を絶った事件です。

残されたメモには「どうか1つの小さな命と引き換えに、統廃合を中止してください」と書いてあったそうです。

 

学校は子どもたちにとって「社会」そのものです。

だからこそ、学校の将来を議論する際には、当事者である子どもの声を丁寧に聴かなければなりません。

どうか机上論で判断せず、常一小の実情を見て、子どもたちの声に耳を傾けてください。

 

今月3日の記者会見で市長は、地域住民、保護者、松戸市全域の色々な方の意見を聞き、丁寧に合意形成する必要があると発言されました。

今からでも遅くはありません。

学校の未来を決める議論には、市長のおっしゃる地域住民、保護者、松戸市全域の色々な方に加え、学校で学ぶ子どもたちへの十分な配慮もお願いいたします。

 

最後に改めて申し上げます。

この請願は、常一小を残すか残さないかを問う請願ではありません。

学校の未来を決める大事なこく議論において、子どもたちや保護者、地域住民との対話を大切にすること、そして、多様な教育ニーズに応える松戸市の学校のあり方を真剣に考えること。

その当たり前のプロセスを求める請願です。

 

どうか、学校で学ぶ子どもたちの声に耳を傾けてください。

そして、子どもの最善の利益を中心に据えた松戸市の教育を実現するため、本請願へのご賛同をお願い申し上げ、賛成討論といたします。

 

*******

 

「常一小の子どもの権利を守る会」は、常一小で学ぶ子どもたち、陳情を上げた子どもたち、そして市内のすべての子どもたちの権利を守るための活動を止めることはありませんでした。

委員会審査での各委員の発言をしっかりと受け止め、不採択が決まった瞬間からすぐに次なる一手を考えていたのです。

その次なる一手については、10にて。

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著者

竹内 さちえ

竹内 さちえ

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