小見山 正 ブログ
木津川市議会 令和8年第2回定例会一般質問 第1問 空き家・空地の管理について
2026/6/23
令和8年第2回定例会一般質問の第1問目は、「空き家・空地の管理について」と題して質問しました。
1.所有者不明土地・建物管理命令制度の活用について
質問
- 市は所有者不明土地・建物管理命令制度を活用しているのか。
- 今後活用する予定はあるのか。
- 活用する際の課題は何か。
- 自治会等が申立てを行う場合、市が補助金を出す仕組みは可能か。
答弁
- 木津川市では活用実績はない。
- 現時点で活用予定もないが、必要な事例があれば検討する。
- 課題は、
- 所有者や相続人調査(登記・戸籍調査)
- 裁判所への申立て
- 管理人報酬等の予納金負担
- 補助金制度の創設は現時点で考えていない。
考察・課題
- 市は制度の存在は認識しているが、実際の活用には極めて慎重。
- 調査費用や予納金負担を理由としているが、制度活用の方針自体が未整理。
- 人口減少に伴い所有者不明土地・建物は増加が予想されるため、事前に活用基準を整理しておく必要がある。
2.所有者不明土地法の担当部署について
質問
答弁
- 特定の担当課はなく、案件ごとに関係部署が対応する。
- 空き地の除草に関しては環境課が担当している。
考察・課題
- 所管部署が曖昧で、市全体の司令塔が存在しない。
- 所有者不明土地問題は空き家、道路、防災、環境など複数分野にまたがるため、横断的な対応体制が必要。
3.空き地の竹木・竹林への対応
質問
- 除草条例の対象外である竹木や竹林はどう対応するのか。
答弁
- 木津川市空地の除草等に関する条例の対象は雑草・枯草・灌木類であり、竹木は対象外。
- 竹林化した土地については条例の対象としていない。
考察・課題
- 放置竹林や樹木繁茂は住環境や防災上の問題となるが、市の制度では対応できない。
- 京都府内でも放置竹林は課題化しており、条例や別制度による対応を検討する余地がある。
4.市による申立ての是非
質問
- 東京都日野市では市長名義で所有者不明建物管理命令を申し立てている。
- 木津川市でも住環境保全のため市が申立てを行うべきではないか。
答弁
- 市が申立てを行う場合、
- 予納金確保の問題
- 管理人確保の問題
- 民民問題への行政介入の問題
がある。
- 倒壊危険や公共事業への支障など公益性が高い場合は検討余地がある。
- 一般的な民民問題については利害関係人が申し立てるのが原則。
考察・課題
- 市の基本姿勢は「民民問題は民民で解決」。
- 一方で、所有者不明物件は通常の民民問題と異なり、相手方が存在しない。
- 日野市のように「住環境保全」を根拠に自治体が申立てを行う先進事例との比較検討が必要。
- 市がどのような場合に公益性を認めるのか基準が明確でない。
5.住環境保全に対する市の責務
質問
- 所有者不明土地法第5条では自治体に施策実施責務がある。
- 地域の住環境改善のため市が積極的に関与すべきではないか。
答弁
- 公共事業に支障がある場合や倒壊危険がある場合は制度活用も考えられる。
- 一方で、一部住民の問題に行政が介入すると他への波及が懸念される。
- 地域から要望があれば検討する。
考察・課題
- 市は「公益性が高い案件」に限定して制度利用を考えている。
- しかし地域の生活環境悪化そのものを公益と捉えるかについては消極的。
- 所有者不明土地法第5条の自治体責務をどこまで積極的に解釈するかが今後の論点。
6.所有者不明物件の把握状況
質問
- 市が把握している所有者不明土地・建物は何件あるのか。
答弁
考察・課題
- 把握件数が極めて少ない。
- 実際の存在件数ではなく、市が認知している件数に過ぎない可能性がある。
- 今後増加が予想されるため実態調査が必要。
7.地域福利増進事業について
質問
- 所有者不明土地法の地域福利増進事業に市は取り組んでいるか。
- 例えば道路沿いの所有者不明土地を退避所として利用できないか。
答弁
- 除草問題については地域福利増進事業の対象外。
- 地域から要望があれば事業活用について検討可能。
考察・課題
- 地域福利増進事業は全国的に活用事例が増えている。
- 木津川市では制度認識が限定的で、積極活用の姿勢は見られない。
- 中山間地域の待避所、防災空間、広場整備などへの活用可能性を検討すべき。
8.計画への位置付け
質問
- 所有者不明土地・建物について市の計画はあるのか。
- 空家等対策計画へ盛り込む考えはあるのか。
答弁
- 空き地については計画なし。
- 空き家対策計画は「空き家の発生抑制」が中心。
- 所有者不明土地対策を独立した計画として策定する予定はない。
- 制度の説明を計画に記載する可能性はある。
考察・課題
- 米子市のように空家等対策計画と所有者不明土地対策を一体化している自治体もある。
- 木津川市では計画的対応が未整備。
- 今後の人口減少・相続放棄増加を踏まえれば、所有者不明土地・建物対策を空家等対策計画へ位置付ける必要がある。