はっとり 将也 ブログ

汀(みぎわ)は語る

2026/7/1

 7月に入りました。今年は梅雨の時期にもかかわらず、比較的気温が極端に上がらない日が続いていましたが、この数日は蒸し暑さを実感するようになりました。それにしても異常気象の常態化を肌で感じるたび、環境問題について改めて考えさせられます。

 最近、報道でも取り上げられていますが、名古屋市の藤前干潟では大量のマイクロプラスチックが漂着していることが問題となっており、名古屋市も関係機関や市民団体などの協力を得ながら実態調査を実施しています。

 藤前干潟といえば、ちょうど私が初当選した1999(平成11)年、名古屋市がごみの最終処分場とする計画を断念した場所です。その出来事は今も鮮明に記憶しています。その後、2002(平成14)年には渡り鳥の飛来地としてラムサール条約に登録され、多様な生き物が生息する貴重な湿地として保全されてきました。さらに2025(令和7)年には、ラムサール条約の「湿地自治体認証制度」に基づき、名古屋市が認証を受けています。藤前干潟は、環境保全の象徴として国内外から注目を集める場所と言って良いでしょう。そのような場所が、マイクロプラスチックによる汚染にさらされている現実に大変心を痛めています。

 ところで、海洋汚染や漂着物と聞いて、私は「シーグラス」を思い浮かべます。シーグラスとは、100年、200年前に使われていたガラス製品の破片が、長い年月をかけて波にもまれ、角が取れて浜辺へ漂着したものです。人間の営みが残した痕跡ともいえる存在であり、その独特の美しさから工芸品などにも利用されています。

 しかし、マイクロプラスチックはシーグラスとは本質的に異なります。シーグラスが天然素材由来の無機物として自然界では非常に安定しており、割れても細かな砂状になるだけであるのに対し、プラスチックは人工的に合成された高分子化合物です。その微細な破片であるマイクロプラスチックは環境中に広く拡散し、生物の体内にも取り込まれるため、生態系や人体への影響が懸念されているのです。どちらも人間の文明活動が海に残した痕跡ですが、その環境への影響は比較になりません。マイクロプラスチックは、過去のガラス片とは質の異なる、現代社会が生み出した極めて深刻な環境汚染であるということを、改めて認識しなければならないと思います。

 折しも、原油供給をめぐる不安が解消されない状況が続いています。限りある資源を大切に使いながら、人間がこの地球上で多様な生き物と共生していくために何をなすべきなのか、一人ひとりが真剣に考えなければならないと思います。

 未来へ豊かな自然環境を引き継ぐためには、課題から目を背けることなく、一つひとつ着実に手立てを講じていくことが何より大切です。藤前干潟の現状は、私たち一人ひとりに環境との向き合い方を問いかけています。その問いを他人事とせず、自らの暮らしを見つめ直し、小さな行動を積み重ねることこそが、未来への責任につながるのだと強く感じています。できることから着実に取り組んでいきたいと思います。

この記事をシェアする

著者

はっとり 将也

はっとり 将也

肩書 名古屋市会議員(北区)
党派・会派 立憲民主党

はっとり 将也さんの最新ブログ

はっとり 将也

ハットリ マサヤ/57歳/男

月別

ホーム政党・政治家はっとり 将也 (ハットリ マサヤ)汀(みぎわ)は語る

icon_arrow_b_whiteicon_arrow_r_whiteicon_arrow_t_whiteicon_calender_grayicon_email_blueicon_fbicon_fb_whiteicon_googleicon_google_whiteicon_homeicon_homepageicon_lineicon_loginicon_login2icon_password_blueicon_posticon_rankingicon_searchicon_searchicon_searchicon_searchicon_staricon_twitter_whiteicon_youtubeicon_postcode