2026/5/12
【北海道国土利用計画・土地利用基本計画と水資源保全などについて~総合政策委員会質問準備原稿を共有します】
昨年度から、水資源保全条例の見直しの必要性について、また、北海道の土地利用のあり方の検討について、議論を重ね、また、そのことについて、情報発信もしてきましたが、道内各地から、開発行為と自然境保全や道の他の政策との整合性などについて、疑義や不安の声を寄せられる機会が多くなりました。
道においては、「開発行為は地域との共生を前提とし、森林法をはじめ一定の地域を対象とした面の規制と、土地の取得から建築まで各段階に応じた規制とをあわせ、運用等の見直しも行う」など、3つの原則、6つの要件を掲げて対応する方向を示しているが、将来世代の可能性を損なわないことも含め、適正な土地利用が十分に確保されているとは、言い難いのでないかと考えています。
今回は、これからの北海道の土地利用のあり方の基本的な考え方である国土利用計画と土地利用基本計画の観点から、うかがっていきます。
<北海道国土利用計画・土地利用基本計画などについて>
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1) 計画統合の意義と実効性について
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令和7年3月、道は「北海道国土利用計画」と「北海道土地利用基本計画」を統合し、第6次の「北海道国土利用計画・土地利用基本計画」を策定しました。
この計画は、国土利用計画法に基づき、道内の土地を総合的かつ計画的に利用・管理するための行政上の指針であり、土地利用基本計画については、都市計画法などの個別規制法に基づく諸計画に対する上位計画として、行政内部の総合調整機能を果たすものとされています。
また、第6次計画では、「持続可能で自然と共生した国土利用・管理」を基本方針とし、水源周辺の適正な土地利用、生物多様性の確保、自然環境の保全、国土利用・管理DXなどが掲げられています。
そこで、うかがいますが
この第6次計画は、これまで個別に運用されてきた二つの計画を統合したものでありますが、単なる計画上の整理にとどまらず、道内の土地利用を総合的に調整する実効性ある仕組みとして、どのように機能させていく考えなのか伺います。
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2) 五地域区分と政策的整合性について
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土地利用基本計画は、「都市地域」「農業地域」「森林地域」「自然公園地域」「自然保全地域」の五地域を計画図に示し、土地取引については直接的に、開発行為については個別規制法を通じて間接的に、規制の基準としての役割を果たすものとされています。
しかし、現実には、森林、農地、自然公園、都市計画などがそれぞれの個別法に基づいて運用され、開発行為ごとに「法令には適合している」と判断されても、道の生物多様性保全、水資源保全、観光振興、地域との共生といった政策全体との整合性が十分に確認されないまま進むおそれがあります。
そこで伺います。
個別法令への適合性だけではなく、道の各種計画や政策目的との整合性を、誰が、どの段階で、どのように確認し調整するのか、現行の土地水調整会議がその役割を担えるのかどうかも含め、現時点での見解をうかがいます。
第6次計画の五地域区分を、各部ごと、あるいは単なる法令ごとの表示や整理にとどめず、政策的整合性を担保する仕組みとして機能させる必要があると考えますが、見解を伺います。
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3) 予防的ゾーニングと国土利用・管理DXについて
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第6次計画では、デジタル技術を活用した国土利用・管理の効率化、いわゆる国土利用・管理DXが掲げられています。
今後、道が土地利用を総合的に管理していくためには、五地域区分に加え、水資源保全地域、災害リスク、生物多様性上重要な地域、再生可能エネルギーや産業立地の適地などを、GISなどで重ね合わせ、道民、市町村、事業者が共有できる形で可視化することが重要です。これが、知事の発出した共生のメッセージの実効を高める上でも非常に重要ではないでしょうか?
事案が発生してから個別に対応するのではなく、あらかじめ「保全を優先すべき地域」と「開発を誘導し得る地域」を整理する、予防的なゾーニングの考え方が必要ではないかと考えます。
そこで伺います。
第6次計画に掲げる国土利用・管理DXを、今後、具体的にどのように進めるのかうかがいます。
特に、GISを活用した土地利用情報の可視化やオープンデータ化、さらに予防的ゾーニングの導入について、道としてどのように検討していくのか伺います。
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4) 30by30・自然共生サイトと土地利用計画の連動について
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中央政府は、生物多様性国家戦略において、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する「30by30目標」を位置づけています。環境省は、国立公園などの保護地域に加え、保護地域以外で生物多様性保全に資する地域、いわゆるOECMの設定を重視し、自然共生サイトの認定を進めています。
第6次計画でも、生物多様性の確保や自然環境の保全、水資源の保全に向けた取組の推進が掲げられています。
そこで伺います。
第6次計画を実効性あるものとするためには、環境生活部が所管する生物多様性戦略や自然共生サイトの取組を、総合政策部が所管する土地利用計画に明確に接続する必要があると考えます。
美々川流域のように、湧水、湿地、生態系、観光資源が重なる地域について、30by30やOECMの視点を土地利用判断にどのように反映していくのか、これまでの対応状況と、今後のとりくみの方向性について伺います。
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5) 美々川流域をモデルとした水資源保全条例の実効性強化について
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他県の例を見ると、熊本県では地下水を「地域共有の貴重な資源」と位置づけ、地下水の汚染防止、適正な採取、合理的な使用、涵養に関する措置を条例に盛り込んでいます。また、一定規模以上の地下水採取について許可制度を導入しています。
一方、北海道の水資源保全制度は、土地取引の事前届出を中心としており、地下水採取や開発行為そのものを流域単位で管理する仕組みとしては限界があります。
第6次計画では、水源周辺の適正な土地利用や健全な水循環の維持・回復も掲げられています。
そこで伺います。
美々川流域を、流域単位で水資源と土地利用を一体的に管理するモデル地域として位置づけ、地下水利用、開発行為、水質・水量への影響を総合的に把握・調整する仕組みを検討すべきではないかと考えます。
あわせて、現行の水資源保全条例について、土地取引の把握にとどまらず、行為への関与や流域単位の管理に踏み込む見直しが必要と考えますが、見解を伺います。
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以上が、質問準備原稿になります。答弁も含めた、当日の質疑応答については、簡易議事録が整いしだい、公式サイトに共有しますので、是非、ご覧いただければ幸いです。
https://hiromaru.jp/minutes/
写真は、遅ればせながら、母の日にちなんだアレンジメントです。すべてのおかあさん、そして、母なる大地への感謝をこめて

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