2025/12/24
クリスマスもお正月も子どもにはワクワクするほど楽しいものですが、大人にとっては物入りの季節。頭の痛い人もいるのではないでしょうか。何といっても今年は既に11月末時点で2万609品目も飲食料品が値上がりしたというのですから。
我が国は輸入が多いから円安が円高に変われば、値上がりも落ちつくと思い、早く、日銀に金利を上げてほしいと思っていました。それが昨年9月の前回の自民党総裁選で「金利をいま上げるのはアホやと思う」と利上げに反対していた高市さんが今回、10月に総理になったことで、日銀は様子見をしていたと思います。
しかしながら円安による輸入物価の押し上げは物価高への国民の不満に拍車をかけかねず、高市さんも利上げを容認せざるをえなかったのでしょう。それにアメリカのベッセント財務長官にまで日銀の低すぎる金利が円安の主要因だと批判されました。
ただ、アメリカのFRBが利下げをし、日銀が利上げをして金利差が縮まったのに、円は高くなるどころか逆に安くなり、なんと1ドル157円の後半。日銀の慎重な姿勢がさらなる物価高騰を招き、せっかく103万の壁が178万円になっても家計を一層圧迫することになりかねません。
年の瀬を迎え、他にも心配なことばかり。総理のブレーンが「日本も核を持つべき」と発言したり、連立与党では「殺傷能力のある兵器の輸出を解禁すべき」との議論があるとか。もちろん、世界のあちこちで紛争が起き、我が国の安全保障環境も厳しさを増していることは承知しています。
ただ、防衛費の増大や高度な兵器の研究製造で、本当にこの国を、この国の人々を守れるのでしょうか。
私たちの国は海に囲まれ、海に守られているけれど、エネルギーも食料も海上交通路に依存していて、この守ってくれているはずの海の交通が閉ざされたら、国民は飢え、インフラもストップします。他国と仲良く平和にやっていくことこそ重要で、軍事だけではない総合的な安全保障戦略が今ほど重要な時はありません。
今年は戦後80年でした。100年前、初めて男子普通選挙が実施され、納税額による制限が撤廃されて、25歳以上の男性は選挙権を持てるようになりました。そしてその20年後、1945年に女性の参政権も実現しましたが、それは、敗戦という苦い教訓と共に与えられたものでした。父や夫は戦死し、母や妹も空襲で死に、浮浪児が溢れ、住む場所も食べるものにも事欠く焼け野原からようやく立ち上がってきたこの国の人々は、核の恐ろしさも加害者としての責任も、戦争の空しさも味わい、理解し、二度と戦争をするような政治を許さない、私たちも付和雷同しないと心に誓って生きてきたはずでした。それを若い人たちにもしっかり伝える責任があります。同時に、私の友人でもあり、外交、安全保障問題の師でもある、兼原信克さん(元国家安全保障局次長)が言うように「日本は80年前、米国の飢餓作戦に屈した。だからこそ、その反省をいかし、総合的な安全保障戦略を練り、全体を統括できる人材が必要」なのです。
人口が減る中で、若い人が希望を持って生きていける日本社会をどう構築するか、いつ来るかわからない自然災害にどう対処するか、インフラは?教育は?社会保障は?問題は多々ありますが、この国の人々の命とくらしを守り抜く「総合的な戦略」をしっかりと国会は議論し、作成実行する責任があります。来年の通常国会は従来にも増して重要な国会になりそうです。体力を温存し、いざという時に働けるようにしておかなくては。
皆様も、お身体に気を付けて、良いお年をお迎えください。
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明るい顔でいくっきゃない
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