2025/10/8
2016年、民主党の大統領候補だったヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに破れた時、「最も高く、最も打ち破るのが困難なガラスの天井は打ち破れなかった」と敗北宣言をしたことを今でも鮮明に覚えています。
あの時、日本にも厚いガラスの天井があって、女性総理の誕生はずっとずっと先になるだろうとも思っていました。
それが今月中旬にも誕生しそうです。
自民党内のドタバタで、参院選後、長い政治空白が続いていましたが、ようやく臨時国会が始まります。
自民党はその70年の歴史で初めて女性を総裁に選びました。
余程のことがなければ、今月中には我が国初の女性総理が誕生します。
30年前から女性のための政治スクールを開校し、女性の政治参画を推し進めてきた私です。おめでたいことだと思います。ただ、ワークライフバランスを捨てて、「働いて働いて働いて」と声を張りあげた高市さんに、思わず、昔「24時間働けます」というコマーシャルが流行っていたことや昭和のモーレツ社員を思い出していました。衆参共に少数与党であり、どうしようもない「男社会」でやっていくのはどんなに大変か。国内外に難題が山積してもいます。眠れないほどの重責でしょう。でも24時間働こうなんて思わずどっしり構えなきゃ、あのトランプさんと太刀打ちできませんよ。「やっぱり女はダメだ」と言われないよう頑張らなきゃなんて、思わないことですよ。
少し肩の力を抜いてね、高市さん。
さて、本題です。
人の寿命も体力智力も個人差は当然あるので、年齢だけで高齢者と決めつけるのはどうかと思うのですが、新型コロナが治ったあとも、倦怠感がひどく、首・肩・背中がガチガチ。やっぱり私も高齢者だと自覚を深めているこの頃ですが、先日、こんな相談を受けました。夫が認知症になったら、夫の持っていた証券会社の口座が凍結され、配当金を受け取れなくなったというのです。今、65歳以上の高齢者で認知症は全国で443万人と推計されており、これは高齢者の8人に1人(2022年調査で12.3%)。
配偶者の口座が凍結され、配当金が受け取れなくなるような事態は、たとえば自分自身の収入のない女性は即、生活に困るのではないか。すぐに金融庁など省庁を呼んで聞いてみました。
金融機関は確かに凍結するのが規則で、解除してもらうには成年後見制度で後見人を立てるのが原則。ところが、この手続きが面倒なだけでなく、家族が後見人になれるとは限らず、弁護士や社会保険労務士に後見人になってもらうと月額報酬が発生する。相談してきた彼女は「友人の家裁関係者らにも相談したけど、私の住んでる地域では家族が後見人になったケースはなく、後見人に月々5万円払わなくてはならない。そんなお金はないし、何十年も共に暮らした妻が後見人になれないなんてショック」と。
家裁を統括している最高裁では「地域によって、家族が後見人になれないなんてことはない。家族の判断能力・管理能力があるかで決める」というのですが。
成年後見制度には法定後見制度と任意後見制度があり、認知症になる前に、妻や子に後見を頼んでおくのが任意後見ですが、これも配偶者が後見人になったとしても、家裁が中立的な立場の監督人を選任し、後見人を監督します。裁判所の関わりを必要としない家族信託を利用する方法もありますが、任意後見も家族信託も、認知症になってからでは利用できません。件の彼女は、ギリギリ何とか暮らせるから、凍結された口座はそのままにしておこうかしらと悩んでいましたが、自分が認知症になったら介護や暮らしをどうするかを考えておくことも大切ですが、生計を共にする家族のために金融の口座などをどうするかも早めに対処しておく必要がありそうですね。
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さようならハルウララ
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