2026/6/30
洗足区民センターが老朽化で建て替えになります。
建替え期間、施設の貸し出しを停止するための条例改正議案が提出されました。
議員になったころから、
大田区の施設と、民間のカルチャーセンターや、貸し施設との違いについて
考えてきましたが、
法的な位置づけが変わったことと合わせて考えると、
その意義や課題が、明確になります。
あらためて、洗足区民センターについて良く調べたら、以前は、
社会教育施設だったことがわかりました。
それが今では、集会施設に変わっています。(社会教育施設の位置づけの変化は、末尾に)
今回の議案から、そう言った背景も考えながら、
区民センターの供用停止の議案について、反対し、
以下の通り、反対討論いたしました。
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フェアな民主主義 奈須りえです。
第61号議案大田区立区民センター条例の一部を改正する条例につきまして、反対し反対の立場から討論いたします。
大田区には、6か所の区民センターがありましたが、新蒲田にあった大田区民センターが廃止され、馬込区民センター、萩中集会所、大森西区民センター、矢口区民センター、洗足区民センターの5か所だったのを、洗足区民センターを改築で廃止するための条例改正です。
過去の記録を調べますと、区民の文化活動や社会教育活動を支える施設として文化センターや区民センターが活用されてきました。 大田区は、町工場のまちですし、商店街を中心に商業も盛んで、働く方たちの活動の場でもあったわけです。
1999年に公明党のお亡くなりになった清波貞子議員が、「区民センター等で行われているサークルに参加する方々は、昼間、この不況にあえぐ企業の中で、真っ黒になって働いている方々の唯一憩いの場でもあります」と発言していらっしゃいます。
真っ黒になってということですから、町工場で働いている方のことかもしれません。区民センターは、働く区民の方々の活動の場でもあったのです。
ところが、2001年平成13年の第四回定例会で、大田区立区民センター条例を改正し、社会教育施設を集会施設に変更し、音楽ホールを区外の方にも使用できるようにし、理髪室及び展示ホールを廃止しています。
理髪室もあったのですね。時代とともに変化が必要な場合もありますが、社会教育は時代がどう変わろうとなくしてはならないものだと思います。
2014年前後でしょうか。蒲田の大田区民センターがあった時に、私は社会教育課が企画した勉強会に参加し、それをきっかけに食に関わるグループを作って活動をはじめました。区民センターが社会教育施設だった名残で、条例は変わっても厳密に社会教育活動だったかは別に、区民の自発的な活動を促す場として生かされていたのです。
洗足区民センターは、今も、多くの地域住民の活動の場として利用されています。
改築中の活動が継続できるよう、大田区が調整し、様々な団体や機関にご協力いただき、利用する地域住民が、継続的に活動できるようにしてくださったと聞いていますから、改築中の供用停止は仕方が無いと思います。
私は、そもそもの、社会教育施設としての位置づけが失われ、大田区の社会教育部がなくなり、社会教育課も無くなって、全体の奉仕者が、主権者の知見や意識を高めるための、機会がなくなったことが問題だと思っています。
環境政策課から、環境学習の取り組みについて報告を受けたら、企業主催の企画がほとんどで、全体の奉仕者として区が主催する学習はありませんでした。教育部署から社会教育が失われたということは、全体の奉仕者が、教育の場を提供し、区民の意識を高め、区民自らが学ぶ機会を提供する機会を奪ったということなのだとあらためて実感しました。
条例はなくても、施設が守ってきた場のありようさえ、今回の供用停止と改築で完全に失われてしまうのではないでしょうか。
そもそもの区民センターの在り方が変わったことに対する問題提起をこめて、反対いたします。
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議案審査にあたり調査してわかったこと
考えたこと
社会教育施設の位置づけの変化
昭和26年3月に 都道府県教育委員会に社会教育主事及び社会教育主事補を置かなければならないとし、市町村教育委員会への社会教育主事などの設置は任意だったのが、
昭和34年4月に市町村教育委員会にも社会教育主事及び社会教育主事補を、必ず置かなければならないと改正
昭和57年7月に、社会教育主事補の設置が任意に変わるなどしてきました。
昭和57年に社会教育主事補の設置が任意になったのは、
※「行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律」が一部改正になったことに伴う変更だそうです。
1982年の頃には既に、行政事務の簡素化、合理化で、社会教育への取り組みを薄くする動きが始まっていたのですね。
社会教育への行政としての取り組みが薄くなる一方で、
社会教育を行う場としての施設がどうなったかと言えば、そのまま残っています。
例えば、大田区の区民センターは、長い間、区民の社会教育の場として使われてきました。私も大田区教育委員会の企画した連続講座を受講し、その後、受講者と食に関わる活動を始めたことがあります。
法律は変わり、当時、大田区の社会教育主事補は非正規の方でしたが、
連続講座で学び、そこから、新たな気づきを得て、さらに学ぼうという意識が生まれたのも、
大田区の社会教育の取り組みがあったからです。
大田区の区民センターは、
2002年度から、社会教育施設では無く、集会施設に変わっていましたが、
厳密な位置づけはともかく、長きにわたり社会教育に関わる施設として使われてきたことが、
区民の自発的な活動を促す場として生かされていたと思います。
それが今では、集会施設に変わっています。
こういった背景を調査していたら、
新潟県で、公共施設が老朽化し、再編しようとする市に対し、
区民の反発を受ける問題を取り上げる記事を見つけました。
新潟市の公共施設再編「再始動」宣言!老朽化や負担増も、住民の反発受けやすく…市長自ら全8区でメリット説明へ | 新潟日報
大田区民センター条例の供用停止議案を調査し、
社会教育施設が集会施設に変わった変化を学んだ後に、
この記事を読むと、
問題は、
・面積が増えコスト負担が大きくなっている、
・だから、再編してコスト負担を減らそう、
という単純なものでは無いことが、見えてきます。
施設整備の目的が変わり、(社会教育という)公的意義が失われているにも関わらず、
新たな施設をつくったり、
面積を増やしたり、すべきだったのか、
しかも、
区民、市民が負担できないほどの税金をかけて、、、
公的目的が失われているにも関わらず、
公共インフラへ税金を使ってきました。
その先には、
何が待っているでしょう。
先日の、補正予算の討論でも明らかにしましたが、
作り過ぎの過剰な自治体インフラが、
「自治体と言う法人」を破綻させようとしている、と私は見ています。
今は、
過去の遺産である基金を食いつぶす段階ですが、
それがいよいよ足りなくなれば、
増税でしょう。
区民の所得は、物価に比べて目減りするばかりですから、
増税もいつまでも続けられるわけではありません。
そうなれば、
資産の維持管理運営は、指定管理者制度など、民間企業にまかせています。
維持管理運営に必要な財源が無くなった時、自治体は、民間企業に債務を負うことになりはしないでしょうか、、、、
自治体が破綻したあと、
替わりに自治体を運営するのは誰なのでしょうか?
土地は、自治体に保有させながら、
運営している、
運営権を得ている、
株式会社なのでは無いでしょうか。
実質的に、自治体を支配するのは、
その株式会社の株を持つ、
大株主が、ではないのか
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