2026/5/11

八潮市の道路陥没の調査報告書が公表されたので、
埼玉県の下水道局に視察に行きました。
報告書は、
【1】シールドマシンで作ったコンクリートの下水管が、
【2】老朽化や腐食で穴が空き、
【3】そこから土砂が管内に流れ込み、
【4】上部が崩落(道路が陥没)した、
と思われると書かれています。
シールドマシンで作った管は、
コンクリートで作られているので腐食して穴が空く
シールドマシンで作ったコンクリート管は、つなぎ目から腐食して穴が空く
可能性があり、それらが原因ではないかと説明されていて、怖いなあ、と思いました。
下水に含まれる硫化水素が腐食を促したと言う風にも言っています。
大田区にも、シールドマシンで作った下水管がありますし、さらに作ろうとしているからです。下水に含まれる硫化水素が腐食を促し、穴が空いて陥没を招いたと推測していますが、
洗足流れに沿って作った下水管 洗足池幹線補強線 はシールドマシンで作りました。
現在工事が進行中の、呑川合流改善事業も、
汚水を貯める施設なので、硫化水素の発生しやすい環境です。
しかも、
コンクリートが老朽化などで、穴が空いて、陥没したとも言っています。
コンクリートの化学的侵食とは?原因・メカニズムと劣化を防ぐ対策を解説
大田区は、シールドマシンで、
リニアも通る計画ですし、
蒲蒲線もシールドトンネルです。
万が一、同様のことが起きれば、その被害は、はかり知れません。
一方で、
私は、雨水が地下浸透しなくなったことも、道路陥没を招く一因ではないか、と考えています。
ざっくりと言えば、水を含む地層から、水分が抜けてしまうと、体積が減って、
その分、沈下するのではないか、という推測です。
地面に蓋する開発が、道路陥没を招く可能性 降った雨が土に浸み込まないと地下水位が下がる | 奈須りえオフィシャルホームページ
地表をコンクリートで蓋 雨水が地下浸透しないから豪雨の浸水も猛暑も招く | 奈須りえオフィシャルホームページ
八潮市の道路陥没で、
地下水位との関係について、専門家はどう考えていたのか、
気になったので、うかがったのですが、
下水道局が行った調査なので、地盤や地下水位と陥没についての調査はしていませんでした。
あらためて報告書を読んで、わかったのですが、
陥没した下に、下水管が有ったので、
下水管の破損等で土砂が引き込まれ、陥没したのではないか、ということで、
調査が行われていたようなのです。
ですから、周辺の地層や地盤や地下水位と、下水管など地下構造物と、道路陥没との関係について、調査していなかったのです。
ぜひ、
周辺の地質や、地下水位の経年変化との関係から
陥没への影響につい手も調査していただきたいと思います。
そう言えば、横浜で、また道路陥没がありました。
横浜駅近くの市道陥没 11日中にも仮復旧完了、車両や歩行者の通行再開へ | カナロコ by 神奈川新聞
以下、八潮市の道路陥没と地下水位との関係など
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地面にコンクリートや建物などで蓋をすれば、雨が降ってもそこからは、雨水が地下浸透しませんから、
地表に蓋をすればするほど、降った雨は地面に浸み込みにくくなります。
実際、埼玉県では、地盤沈下と地下水位の調査をしていて、
地盤沈下地下水位調査令和5年
p82
近年、地下水位が下がってきているのがわかります。
右肩上がりになっているのは、下水管の管頭部分からの距離で、大きくなるということは、管頭から離れること、地下水位が下がっていることを表します。
黄色が八潮の測定地点。陥没した箇所との距離はわかりませんが、およその目安としてみていただければと思います。
ただ、報告書では地下水が、2m程度と高いとなっていますので、
八潮の陥没は、雨水の地下浸透との関係では無いのかもしれませんが。
陥没した場所の地質は、
埼玉県の八潮陥没報告書(p5)から、
3.2. 地質概要
① 地層構成:地表面からの深度(以下「GL-」という。)7m付近までが「シルト質細砂」、GL-7m付近からGL-11m付近までが「砂混じりシルト」で構成された地層である(図 3.4)。
② 地下水位:GL-2.0m程度と高く、N値は大半が0〜1であり、飽和した軟弱な地盤である。
元公務員もっこの土木講座 さん からの引用です。
圧密沈下について、(株)フジタ地質さんのHPの引用です。
圧密沈下、というのは、盛土などの荷重を受けて、土と土の間の水が徐々に排水されて体積が減少することにより、「地盤の沈下」が起こる現象水が抜ける状況です。
近年、道路陥没が増えていて、陥没した現場の写真などを興味深く見ていると、
乾燥しているように見える場合が多いと感じます。
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ホーム>政党・政治家>奈須 りえ (ナス リエ)>視察してわかった、道路陥没の原因が、下水管の老朽化だけと言い切れないワケ