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【市政コラム】松戸市のゴミ収集事情:なぜペットボトルやプラ容器は「市が回収してくれない」のか?

2026/7/20

こんにちは!闘う行政書士の照井遼(てるいりょう)です。

松戸市に引っ越してきて驚くことの一つに、「ごみの分別ルール」があります。
特に多くの人が直面し、戸惑うのが「ペットボトルやプラスチックトレーをいつ出せばいいのか分からない!」という問題です。

実は松戸市では、これらを市が「公共収集(普段のゴミステーションでの回収)」として直接集めることはしていません。
私自身も我孫子市から越して来たときにこのことを知り、驚いたことを覚えています。

では、私たちはどうやってこれらを処分すればいいのでしょうか?
今回は、松戸市のペットボトル等の収集事情と、その背景にある理由について深掘りしてみたいと思います。

■ 松戸市におけるペットボトルの2つの捨て方
松戸市のホームページ(家庭ごみの分け方出し方)を確認すると、ペットボトルは「市が実施している公共収集では収集いたしません」と明記されており、捨てるには以下の2つの方法しかありません。
松戸市HP『ペットボトルの出し方』

① 集団回収(リサイクル活動)で出す
町会、自治会、集合住宅、学校PTA、子ども会などが20人以上集まって実施する自主的な回収です。お住まいの地域の家庭ごみ集積所に「ペットボトル専用のネット」が置かれているところが目印となります。

② 回収協力店や市の施設に持ち込む
スーパーマーケットなどの「ペットボトル回収協力店舗」の営業時間内に持ち込む方法です。また、店舗以外にも、松戸市役所、ひがまつテラス、健康福祉会館(ふれあい22)、勤労会館といった市の公共施設にも回収ボックスが設置されています。

※お肉やお魚などが入っていたプラスチックトレーについても、基本的にスーパー等の店頭回収(拠点回収)を利用することになります。

■ 町内会未加入者の「スーパー持ち込み一択」という現実
ここで浮き彫りになるのが、町内会や自治会に入っていない、あるいは自分の住んでいるアパートやマンションで集団回収が実施されていない住民の負担です。

市の回収がないため、こうした住民は大量にかさばる空のペットボトルやプラスチックトレーを家に溜め込み、休みの日に大きな袋を抱えてスーパー等の協力店舗や市の施設まで、わざわざ持ち込むしかありません。
車がない世帯や、お年寄りの方にとって、この「持ち込み」はかなりの重労働となっています。
「ペットボトルを捨てるためだけにスーパーに行かなければならない」というのは、現代の忙しいライフスタイルにおいて大きな負担と言えるでしょう。

■ 「集団収集」を実施する町内会側の大きな負担
一方で、「自分の地域は集団回収があるから楽だ」とも言い切れません。
集団回収はあくまで地域住民による「自主的な活動」です。
つまり、回収用ネットの準備から片付け、強風でネットが飛ばされないための管理、さらにはルール違反のゴミ(中身が入ったままのもの、ラベルやキャップが付いたままのものなど)が出された際の分別や後始末など、現場の管理運営はすべて町内会や自治会の役員、ボランティアの方々にのしかかっています。

高齢化が進み、地域の担い手が減少している昨今、この集団回収自体の維持が町内会等にとって大きな負担となっているのが実情です。

■ なぜ松戸市は公共収集で回収しないのか?
では、なぜ松戸市は他の多くの自治体のように、市のごみ収集車による定期的な回収を行わないのでしょうか?
その主な理由として、一般的に以下の3点が挙げられるのではないでしょうか。

① ごみ収集・処理にかかる行政コストの削減
ペットボトルやプラスチックトレーは「かさばる割に軽い(容積ばかりとる)」という特徴があります。
市がごみ収集車で市内全域の集積所を回って回収するには、莫大な輸送コスト(車両代・ガソリン代)と人件費がかかります。
集団回収や店舗への拠点回収を中心とすることで、市の行政財政コストを大幅に抑えることができるのです。

② リサイクルの品質向上
松戸市のホームページにも「キャップをはずし、中を洗い、つぶす」「油性ペンで名前などが書かれたものはリサイクル不可」といった厳しいルールが記載されています。
誰が捨てたか分かりにくい通常のゴミ出しよりも、店舗の回収ボックスや、地域コミュニティの目が行き届く集団回収に出すほうが、住民がルールを守りやすく、異物の混入が減ります。結果として、より質の高いリサイクル資源を集めることができるという狙いがあります。

③ 地域コミュニティの活性化と活動資金の確保
集団回収を実施する町内会などの団体には、市から回収量に応じた報償金(補助金)が交付されます。
これが自治会や子ども会の貴重な活動資金となり、地域の繋がりやコミュニティ活動を促進するという、社会的な目的も担っています。

■ おわりに:今後の仕組みづくりに向けて
市が直接回収しない背景には、「行政コストの削減」や「リサイクル品質の向上」、「地域活動の支援」といった一定の合理的な理由があることは事実です。

しかし、単身世帯や共働き世帯の増加、町内会への加入率の低下など、市民のライフスタイルは大きく変化しています。
旧来の「地域ぐるみの回収」や「個人の自己搬入」に大きく依存するシステムは、もはや時代に合わなくなりつつあるのではないでしょうか。

町内会・自治会役員への負担軽減や、すべての市民が無理なく環境保護(リサイクル)に参加できる仕組みづくりについて、松戸市として改めて議論していく時期に来ているのかもしれません。

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