2026/3/25
3月定例会が閉会しました。今回の定例会を振り返ると、まず印象的だったのが審議時間の長さです。予算・決算議会はもともと審議が長くなる傾向にありますが、今回はいつもにも増して時間を要しました。
審議時間が長いこと自体は、議会が丁寧に議論を尽くしている証とも言えます。しかし、時間の長さと質は必ずしも比例しません。ただ質問するだけでは議員・執行部双方の負担が増えるだけです。意図を持った質問を通じて、執行部の答弁を引き出し、町政の改善につなげていく——そうした質の高い審議を実現することが議会の責務だと改めて感じました。
私自身も、質問の精度をさらに高めていかなければと感じています。4月からは自己研鑽のため、個人的に研修等を予定しています。町民の皆さまの声をより的確に町政へ届けられるよう、引き続き努力してまいります。
今定例会の主なトピックをご報告します。
副町長の選任
空席となっていた副町長ポストについて、国の地方創生事業の一環として、経済産業省より副町長が派遣されることとなりました。4月1日より就任、任期は2年です。
鹿児島県出身で現在は東浦町在住の男性で、知多半島の地域事情にも近い立場から国の知見・ネットワークを活かした政策立案や産業振興を地域レベルで推進してくれることが期待されます。経済産業省との連携により、武豊町の産業振興や地域活性化において新たな視点と展開が生まれることを歓迎します。
教育長の再任
教育長の再任案が可決されました。任期は3年です。これまでの実績を継続しながら、武豊町の教育施策のさらなる充実が期待されます。
議案第27号 令和8年度武豊町一般会計予算
総額182億3,500万円(前年度比▲600万円)の予算案が可決されました。景気動向を反映した個人町民税の増収が見込まれる一方、財政調整基金や教育施設等整備事業基金を活用し、大規模事業を着実に進める内容となっています。また、財政負担の平準化を図るため、町債9億8,660万円の借入れも計上されています。
主な新規・注目事業は以下のとおりです。
継続事業としても、名鉄知多武豊駅東地区の都市再生整備事業、18歳到達年度末までの子ども医療費助成、地域防災対策、中小事業者等応援補助・創業支援など、町の発展に資する事業が着実に盛り込まれています。
審議の過程では、「消防団視察など現場に必要な予算がカットされる一方、優先順位の低い事業の予算が増えているのではないか」という反対意見が出ました。賛成側もこの懸念を真摯に受け止め、「各種委員視察の一律廃止は当事者との調整が不十分であり、行政への信頼を損なうおそれがある」と指摘した上で、執行部に対し年度途中での柔軟な対応を強く要望しました。活発な議論の末、中長期的な財政の持続可能性を見据えた予算として最終的に可決されました。
なお、令和8年度は一般会計予算のほか、以下の特別会計・事業会計予算も可決されました。
今回の予算に盛り込まれた「乳児等通園支援事業」は、通称「こども誰でも通園制度」として国が令和8年度から全国で本格実施する新しい子育て支援制度です。
これまでの保育制度では、保護者が就労していることが保育所等を利用する主な要件でした。しかし核家族化による子育て世帯の孤立が社会課題となっており、0〜2歳児の約6割が保育園や幼稚園に通っていない未就園児で、保護者が孤立や不安を感じやすい状況にあります。
この制度では、保護者の就労要件にかかわらず、保育所などに通っていない0歳6ヶ月から満3歳未満のお子様が、月10時間を上限に、時間単位で柔軟に施設を利用できます。
保護者にとっても大きなメリットがあります。地域のさまざまな社会的資源(子育て支援等)につながる契機となり、専門的な知識や技術を持つ保育士と関わることで孤立感・不安感の解消につながるとともに、月に一定時間こどもと離れた時間を過ごすことで、育児の負担感軽減にもつながります。
今定例会では、この制度の実施に必要な以下2つの条例が制定されました。
武豊町でも令和8年度からこの制度が始まります。詳細は町の窓口にご確認ください。
令和7年度の補正予算(議案第23〜26号)および以下の条例案等も可決されました。
議員提出議案第2号 武豊町議会委員会に関する条例の一部改正 議員提出議案第4号 広報委員会委員の選任
これらの議員提出議案の可決により、これまでの「議会だより特別委員会」は「議会広報委員会」として常任委員会化されました。特別委員会は原則として議会ごとに設置・解散を繰り返す性質のものですが、常任委員会化によって継続的・安定的に議会広報を担える体制が整いました。
議会広報委員会は今後、一般質問のYouTube配信を推進していきます。まずは現在ケーブルテレビで放送されている一般質問の映像を、YouTubeでも視聴できる環境を整備していく予定です。ケーブルテレビに加入していない方でも、スマートフォンやパソコンから議会の議論を確認できるようになります。
「議会をもっと身近に」——場所を選ばず、いつでも議会の議論が確認できる環境づくりに取り組んでまいります📺
議員提出議案第3号 公共交流拠点整備事業検討特別委員会の設置について
中央公園南エリアに計画されている公共交流拠点整備事業について、議会として専門的・継続的に調査・検討を行うため、特別委員会が設置されました。この事業は町の将来像に大きく関わる大型プロジェクトであり、議会としても独自に調査・議論を深め、町民の皆さまの声を反映できるよう取り組んでまいります。
議員提出議案第1号 武豊町議会における政務活動費の交付に関する条例の制定
議員の調査研究・情報収集活動を支援するための政務活動費に関する条例が新たに制定されました。活動の透明性を確保しながら、より充実した議員活動につなげてまいります。
以上が令和8年第1回定例会の主な審議内容です。今議会に上程されたすべての議案が可決され、議会は閉会しました。
閉会後も、議会広報委員長として議会だよりの編集を引き続き進めてまいります。ご不明な点やご意見がありましたら、お気軽にお声がけください。引き続き、町政の動きをわかりやすくお伝えしてまいります。
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ホーム>政党・政治家>谷川 健一郎 (タニガワ ケンイチロウ)>活発な議論が展開されるも自らの審議力を反省。令和8年3月議会報告