2026/5/16
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
子育て世帯の新たな選択肢として注目されてきた「こども誰でも通園制度」が、2026年4月から全国の自治体で本格的にスタートしました。これまでの保育園は親が働いているなどの「保育を必要とする理由」がないと原則利用できませんでしたが、この制度の導入によってその壁が大きく取り払われることになります。今回は、この新しい仕組みの概要やメリット・デメリット、そして具体的な利用手順について分かりやすく解説します。
こども誰でも通園制度は、親の就労状況に関わらず、理由を問わずに時間単位で保育施設を利用できる新しい子育て支援の仕組みです。制度の基本的な内容は以下の通りです。
・対象となるお子さん:生後6ヶ月から満3歳未満(3歳になる誕生日の前々日まで)の未就園児
・利用できる時間:子ども1人あたり月10時間が基本(※自治体によっては月24時間まで拡大しているケースや、週1回の定期利用を推奨している場合もあります)
・利用料金の目安:1時間あたり300円程度(※市町村民税非課税世帯などの減免措置のほか、自治体独自の予算で無料化している地域もあります。給食やおやつ代などの実費は別途かかる場合があります)
これまでの「一時預かり」は、保護者の病気や急な用事など、主に「親の負担軽減や緊急時の支援」を目的に運用されていました。それに対して今回の「こども誰でも通園制度」は、子どもの成長や育ちを応援することに主眼が置かれています。家庭とは違う環境で同世代の子どもたちや家族以外の大人と関わることで、社会性や集団生活の経験を早期に育むことが目的です。また、子育て家庭が地域から孤立するのを防ぎ、専門の保育士に気軽に相談できる環境を作るという重要な狙いもあります。
この制度が本格実施されたことによる主なメリットは以下の3点です。
「働いていないから」「求職中ではないから」という理由で保育園の利用を諦める必要がなくなりました。専業主婦・主夫家庭や、在宅で少しだけ仕事をしたい方、リフレッシュしたい方など、誰でも等しく利用資格があります。
家庭内だけでは経験しにくい「同世代の子どもたちとの集団行動」や「家族以外の大人との関わり」の機会を早期に作ることができます。子どもの刺激になり、発達や社会性を育むきっかけになります。
24時間つきっきりで子どもと向き合う中での精神的・肉体的な負担(孤立育児、ワンオペ育児)を軽減できます。また、預ける園の保育士に子育ての悩みを気軽に相談できる「つながり」ができることも大きな安心感になります。
画期的な制度である一方、全国での本格実施が始まったばかりということもあり、現場の受け入れ態勢や運用の面でいくつか課題も指摘されています。
基本の利用枠が「月10時間」のため、週に換算すると2.5時間程度です。「週に1回、2〜3時間預ける」といった使い方がメインになるため、まとまった仕事を始めたり、長時間の用事を済ませたりするには不十分と感じるケースが多いのが実情です。
制度自体は全国一斉に始まりましたが、実際に受け入れられる「枠(定員)」は各自治体の保育士不足の状況や、既存の保育園の空きスペースに大きく依存しています。そのため、一部の地域では「制度はあるのに、近所の園がどこもいっぱいで予約が取れない」というミスマッチが起きています。
月10時間という不定期かつ短時間の利用になるため、子どもが園の環境や保育士に慣れるまでに時間がかかる場合があります。「せっかく慣れてきた頃にその月の利用時間が終わってしまう」というサイクルになりやすく、行くたびに激しく泣いてしまう子もいます。
実際に制度を利用する際のおおまかな流れは以下の通りです。2026年4月の本格実施に伴い、国が「こども誰でも通園制度総合支援システム」の運用を開始したため、多くの自治体でマイナポータル等を通じたオンライン手続きが導入されています。
1. 自治体への申請・認定:お住まいの市区町村の窓口や専用のオンラインシステムから申請を行い、利用の認定(ID等の発行)を受けます。
2. 施設での初回面談:支援システムなどを使い、対応している近隣の保育施設を探して、子どもと一緒に事前面談を受けます(慣れるまでは親子で通園するケースもあります)。
3. 予約と利用:面談で受け入れが確定した後、システムや園を通じて希望の日時を予約して利用します。
こども誰でも通園制度は、核家族化が進む現代において、家庭と地域社会をつなぎ、孤立した育児を防ぐための大切な一歩となる制度です。しかし、利用時間の拡充や保育士の確保、地域ごとの受け入れ枠の偏りなど、まだまだ改善すべき行政の課題も山積しています。すべての家庭が安心して利用できるよう、現場の声に耳を傾けながら、今後の運用体制の強化を見守り、働きかけていく必要があります。
お住まいの自治体によって、独自の利用枠(時間)や料金設定、オンライン申請の対応状況が異なるため、まずは地元の自治体の広報やホームページで詳細を確認してみてください。
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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