2026/4/23
一昨日、一年間所属していた減災対策推進特別委員会の「減災につなげる平時からの社会インフラ機能維持」というテーマのもと、現場の課題と将来への備えについての取りまとめが行われました。
今回の議論を通じて改めて感じたのは、「災害対応は発災時ではなく、平時でほぼ決まる」という現実です。インフラの老朽化、気候変動による災害の激甚化、人材不足――これらが同時進行する中で、従来の延長線では対応しきれない局面に入っています。
私自身も、委員として岡山県および兵庫県への行政視察に参加し、先進的な取組を直接確認してきました。岡山市の株式会社白獅子では、VRを活用した防災教育を体験しました。従来の座学中心の防災教育とは異なり、災害を「自分ごと」として体感できる仕組みは非常に有効であり、特に若年層への浸透力に大きな可能性を感じました。視覚的な危機認識が行動変容につながるという設計思想は、これかの防災教育のあり方を大きく変える可能性を持っています。

一方で、こうした優れた技術も、行政側の明確な目的意識と継続的な運用がなければ定着しません。広島県の事例にあるように、「担当部局の熱量」が成果を左右するという指摘は、非常に示唆に富むものでした。単なる導入ではなく、教育体系や地域防災とどう結びつけるかが問われています。
また、兵庫県のインフラ整備プログラムでは、10年単位での長期戦略のもと、老朽化対策・防災・地域活性を一体的に進める姿勢が印象的でした。特に、予防保全によるコスト最適化や、外部機関と連携した技術者確保の仕組みは、横浜市にとっても重要な示唆となります。今後、更新需要のピークを迎える中で、財源確保と優先順位の明確化は避けて通れない課題です。
委員会全体の議論でも、インフラの維持管理は単なる技術論ではなく、市民生活そのものに直結する問題であることが繰り返し確認されました。例えば、下水道の機能停止は衛生環境の悪化だけでなく、避難生活の質の低下や健康被害にも直結します。普段は意識されにくいインフラこそ、止まったときの影響は極めて大きいのです。
さらに重要なのは、「連携」です。上下水道、道路、港湾といった各分野が縦割りのままでは、複合災害に対応できません。加えて、自治体間の広域連携や、民間との協働、さらには受援体制の整備など、「自分たちだけで対応しない」という前提に立つ必要があります。

今回の委員会を通じて見えてきた方向性は明確です。
第一に、老朽化対策を“後追い”ではなく“予防型”へ転換すること。
第二に、データと技術を活用し、効率的かつ優先度の高い投資を行うこと。
第三に、市民への情報発信を強化し、理解と行動につなげること。
減災とは、派手な政策ではありません。しかし、確実に命と生活を守るための「地道な積み重ね」です。だからこそ、行政の覚悟と継続力が問われます。
横浜市としても、今回得られた知見をしっかりと政策に反映させ、「災害に強い都市」を実現していく。そのための議論と提言を、今後も続けてまいります。
横浜市会議員(都筑区)
いそべ尚哉
#横浜市
#横浜市会
#市政報告
#減災対策
#防災対策
#災害に強いまち
#インフラ整備
#インフラ老朽化
#下水道対策
#防災教育
#VR防災
#行政視察
#地方議会
#政策提言
#都市防災
#強靱化
#国土強靱化
#公共インフラ
#横浜の未来
#都筑区
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>いそべ 尚哉 (イソベ ナオヤ)>減災は「平時」で決まる――特別委員会を終えて