2026/7/8
先日、人口減少時代における国の財政運営についての記事を読みました。高市政権の「骨太の方針」では、「責任ある積極財政」を掲げ、2040年度までに官民あわせて370兆円を超える投資を想定し、経済成長と財政の持続可能性を同時に実現する方向性が示されています。国・地方の総債務残高対GDP比の安定的な低下を中核に置き、単年度のプライマリーバランス黒字化だけを機械的に追うのではなく、複数年で財政を管理していく考え方です。
もちろん、将来への投資は必要です。人口が減るからといって、何もしない、ただ歳出を削るだけでは、まちは縮んでいく一方です。教育、子育て、産業、人材育成、防災、公共交通、公共施設の維持更新など、将来の市民生活を支えるために必要な投資は、むしろ先送りしてはいけないものもあります。
しかし一方で、「成長すれば財政もよくなる」という見通しに頼りすぎることには慎重でなければなりません。総務省の令和7年国勢調査速報では、日本の人口は1億2305万人となり、2020年から309万7千人減少しました。しかも、減少幅は拡大しています。 人口が減れば、働く人も、消費する人も、税を支える人も減っていきます。国だけでなく、県も市も同じ構造の中にあります。
財政運営で大切なのは、「積極財政か緊縮財政か」という二項対立ではなく、使うべきところに使い、見直すべきところは見直すという姿勢だと思います。国の骨太方針でも、伸ばすべき歳出と見直すべき歳出を峻別し、EBPMやPDCAに基づいて既存事業を見直すことが示されています。 これは地方自治体においても、そのまま当てはまる考え方です。
市の予算も、毎年同じように続けている事業だから当然必要だ、という時代ではありません。事業の目的は今も有効なのか。市民にどのような効果があったのか。将来世代に過度な負担を残していないか。逆に、今投資しなければ将来もっと大きな負担になるものはないか。そうした視点で、決算を見て、次の予算につなげていく必要があります。
決算委員会は、単に「お金が正しく使われたか」を確認するだけの場ではありません。その支出が本当に市民のためになったのか、次年度以降も続けるべきなのか、改善すべき点はないのかを検証する大切な場です。そして来年度予算審議では、限られた財源をどこに優先配分するのか、将来の大垣市にとって何が必要なのかを真剣に考えなければなりません。
人口減少時代の財政運営は、非常に難しい問題です。正解が一つあるわけではありません。しかし、市民から負託を受けた議員である以上、難しいからこそ逃げてはいけないと思います。将来世代に責任を持ちながら、今を生きる市民の暮らしも守る。その両方を見据え、これからの決算委員会、そして来年度予算審議にしっかり取り組んでまいります。
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