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大原 ゆうき ブログ

環境処理センター施設整備基本計画を策定

2026/7/5

6月11日の民生文教常任委員会では、芦屋市環境処理センター施設整備基本計画について報告を受けました。

この計画は、老朽化した環境処理センターの今後の整備方針を定めるものです。

令和4年8月から15回にわたって検討委員会が開催され、施設の規模や配置、事業方式、神戸市との広域処理、災害対策、多面的価値の創出などについて検討が進められてきました。

今回、市民意見募集の結果を踏まえて基本計画が策定され、今後は事業者選定に向けた要求水準書などの作成へ進むことになります。

可燃ごみは神戸市で広域処理

今回の施設整備における大きな変更点は、芦屋市内での可燃ごみの焼却を終了し、神戸市との広域処理へ移行することです。

現在の焼却施設内にあるごみピットを中継施設として活用し、芦屋市内で収集した可燃ごみを大型車両に積み替え、主に神戸市の港島クリーンセンターへ搬送します。

市は、芦屋市単独で新たな焼却施設を整備した場合と比較して、施設整備費や維持管理費などを約40%抑制できるとしています。また、神戸市の大規模焼却施設では高効率な発電が可能であり、運搬車両から排出される温室効果ガスを考慮しても、環境面で効果があると説明しています。

災害時のリスクへの懸念

一方、市民意見では、神戸市への運搬に要する費用や温室効果ガス、市内から焼却施設がなくなることによる災害時のリスクなどを懸念する声も寄せられました。

市は、災害時には国や県を通じて他自治体と連携するほか、民間企業とも災害廃棄物処理に関する協定を締結していると説明しています。

また、港島クリーンセンターが停止した場合でも、神戸市が所有する他の焼却施設で処理することは可能としています。

令和12年からプラスチック分別を開始予定

計画では、施設整備に合わせて令和12年4月からプラスチック使用製品廃棄物の分別回収を開始する予定です。現在は、一般廃棄物処理基本計画の見直しの中で、分別、収集、運搬、処分の方法を検討しているとのことです。

僕はこれまでも、プラスチック分別については、分別した後に何へ再生されるのか、水平リサイクルなのか、品質を落としたカスケードリサイクルなのか、最終的に焼却されるのかまで確認する必要があると指摘してきました。

プラスチックは、分別すれば一律に環境負荷が低減するものではありません。リサイクルにも、回収、運搬、選別、洗浄、再製品化などの工程が必要であり、その過程ではエネルギーを消費します。

そのうえ、別の製品に再生しても、その製品が最終的に焼却されるのであれば、燃やすまでの期間を一世代延ばしているにすぎません。多大なエネルギーを使って一度だけ再製品化するよりも、高効率な焼却施設で熱回収する方が合理的な場合もあるはずです。個人的には、こうした取組に大きな合理性があるとは考えていません。

一方、使用済み製品を再び同じ用途、同等品質の原料へ戻す水平リサイクルであれば、資源を繰り返し循環させることができます。これは、循環型社会の形成につながります。水平リサイクルできる部分の分別については、積極的に進めるべきだと考えています。

プラ分別の方向性については確認されず

今回の委員会では、分別対象を容器包装プラスチックにとどめるのか、製品プラスチックまで広げるのかについて、踏み込んだ議論はありませんでした。この点は、正直、物足りなく感じました。

製品プラスチックまで対象を広げるのであれば、分別後にどのような再資源化が行われるのか、収集や選別に伴う費用や温室効果ガスも含め、本当に環境負荷の低減につながるのかを十分に検証する必要があります。

市民にとって、分別が細かくなることは大きな負担になります。それでも、その手間が温暖化対策や資源循環につながっていると思うからこそ、協力できるのだと思います。「引き渡した後にどうなっているかは分かりません」では困ります。

リサイクル率を上げること自体を目的とするのではなく、本当に資源が循環するリサイクルを進めるべきだと思います。

焼却炉がなくなることをごみ政策転換の契機に

令和6年度、僕が委員長を務めた民生文教常任委員会では、ごみ減量を調査テーマの一つに据えました。

行政視察についても、単に先進自治体を訪問するのではなく、芦屋市が抱える課題にどうつなげるかを重視しました。

その一環として、福岡県みやま市を訪問し、燃やすごみの減量や資源化の取組を視察しています。

みやま市では、「2050年までに燃やすごみをゼロにする」という大きな目標を掲げています。完全なゼロを直ちに実現できるかどうかではなく、市民や職員の意識を高め、ごみ減量を進めるための政策メッセージとして位置づけている点が印象的でした。

高いリサイクル率で知られる鹿児島県大崎町も、焼却炉を持たないという事情を逆手に取り、徹底した分別と資源化によって徹底した分別と資源化を進めています。芦屋市とは事情も処理方法も異なりますが、制約を政策転換のきっかけにした点は参考になります。

芦屋市内から焼却炉がなくなることは、ごみ処理の仕組みが大きく変わる節目です。この変化を単なる施設再編で終わらせるのではなく、ごみ減量政策を一段進める契機にすべきです。

現実に燃やすごみを完全にゼロにすることは難しいかもしれません。それでも、「燃やすごみを限りなくゼロに近づける」という強い政策メッセージを打ち出し、ごみの発生抑制、再使用、水平リサイクルを徹底する方向性を明確にすることはできるはずです。こうした方向性を明確にすることで、神戸市との広域処理を単なる経費削減や施設更新ではなく、ごみ政策を転換する取組として位置づけることもできます。

新たに事業者選定委員会を設置

所管事務調査の後には、第47号議案「芦屋市附属機関の設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について」を審査しました。

新ごみ処理施設の整備・運営事業者を選定するため、学識経験者や専門的知識を有する者で構成する選定委員会を新たに設置するものです。委員は4人以内とし、要求水準や評価基準などを検討した上で、事業者の評価と選定を行います。

質疑では、市民委員を入れない理由、委員構成、事業方式などが確認されています。質疑の後、本議案は、全会一致で可決すべきものと決しました。

今後は、測量、地質調査、土壌汚染調査などと並行して、令和10年度にかけて事業者選定が進められる予定です。

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