2026/6/16
区民生活委員会で、議案第42号「練馬区特別区税条例の一部を改正する条例」について質疑しました。今回の改正は、国の地方税法改正に伴うもので、練馬区として必要な条例整備を行うものです。そのため、私は議案そのものに反対しているわけではありません。
一方で、内容の中には区民生活に大きく関わるものがあります。特に確認したのが、防衛特別所得税の創設に伴う負担増と、公的年金を受給している高齢者の申告漏れをどう防ぐか、という点です。
今回の改正では、ふるさと納税などの寄附金税額控除の計算に使う期間が、令和20年度までから令和30年度まで延長されます。その背景として、令和9年分から防衛特別所得税1%が新たに課税されることがあります。当日の資料はこちらをご覧ください。
01_【資料1】議案第42号 練馬区特別区税条例の一部を改正する条例
区の説明では、これまで2.1%だった復興特別所得税を1.1%に引き下げ、その一方で防衛特別所得税1%を新設するとのことでした。あわせて、復興特別所得税の課税期間は令和19年から令和29年まで10年間延長されます。委員会で確認したところ、ふるさと納税をした方の控除額そのものには影響はないものの、復興特別所得税の課税期間が10年間延長されるため、区も「長期的には実質的な負担は増える」と認めました。
私は、防衛費の財源確保のために、復興のために始まった税の仕組みを組み替え、結果として復興特別所得税の負担期間を延ばすことには大きな疑問を持っています。物価高騰が続き、食費や光熱費、社会保険料の負担も重く、区民の暮らしは本当に厳しくなっています。区民にとっては、本来終わるはずだった負担が10年延びるという事実を、国も区も分かりやすく説明すべきです。
もう一つ重要なのが、公的年金等受給者への影響です。令和8年分から所得税の非課税ラインが引き上げられることで、これまで日本年金機構から届いていた申告書が届かなくなる方が出ます。しかし、所得税では申告不要でも、住民税では申告が必要な方が残ります。
区の説明では、対象となるのは65歳以上では年金収入155万円から205万円、65歳未満では105万円から155万円の方で、練馬区ではおよそ4,000人と見込んでいるとのことでした。区は対象者一人ひとりに通知を送るとしています。
ただ、高齢者にとっては非常に分かりにくい変更です。これまで年金事務所から届いていた書類が、今度は区から届く。手続きをしなければ、障害者控除や扶養控除、寡婦控除など、本来受けられる控除が反映されない可能性もあります。
区はコールセンターを設けず、税務課の職員約60人で対応するとのことでした。だからこそ、封筒や案内文を一目で分かるものにすること、未提出の方への再勧奨、窓口や電話での丁寧な対応が必要です。税の手続きの問題にとどまらず、住民税の課税・非課税は保険料や福祉サービスの負担にも影響し得ます。誰一人、不利益を受けない対応を求めました。ぜひご意見などお聞かせください。
ふるさと納税による練馬区の減収についても確認しました。令和7年度の適用件数は約10万4千人、減収見込みは64億円です。この点は下記の記事で詳しく書いています。
税制改正は、国の制度だから仕方がない、で済ませてはいけません。防衛特別所得税の創設により何が変わるのか。高齢者にどのような手続きが必要になるのか。区民に分かる言葉で説明し、不利益が生じないよう、引き続き求めていきます。

The post 【練馬区議会】防衛特別所得税は実質増税では?高齢者の申告漏れも問う first appeared on 岩瀬たけしウェブサイト.
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