2026/5/8
議員になったばかりの頃、私はまだ28歳でした。
議会のことも、
行政のことも、
分からないことだらけでした。
そんな中で、少しずつ市民相談を受けるようになっていきました。
今振り返れば、あの頃の私は、議員としても人としても、まだ本当に未熟だったと思います。
ある日、30代の女性から相談を受けました。
「どうやって生きていけばいいのか分からない」
そんな言葉から始まる相談でした。
詳しくお話を伺うと、ご主人を亡くされたばかりとのことでした。
その言葉の重さに、私はすぐには何も返せませんでした。
当時の私は28歳でした。
結婚もしていない。
パートナーを亡くすという経験もない。
自分の人生経験をはるかに超える現実を前にして、正直、何をしていいのか分かりませんでした。
「こんな若造に、こういう相談が来るのか」
本当に、そう思いました。
議員になったとはいえ、自分には受け止めきれないほど重い相談がある。
そのことを、初めて強く感じた出来事でした。
私は困りました。
そして、一人で抱え込まず、先輩議員に同行をお願いしました。
一緒にお話を伺い、どういう支援につなげるべきかを考えました。
その結果、最終的には生活保護を受けることになりました。
もちろん、それで悲しみそのものが消えるわけではありません。
ですが、少なくとも、その方がこれから生きていくための支えにはつながったのだと思います。
この相談を通して、私は議員という仕事の重さを感じました。
議会で質問をするだけではない。
制度を説明するだけでもない。
議員の仕事は、人の人生そのものに向き合う仕事なのだと感じました。
目の前の一人が、今まさにどう生きるかで苦しんでいる。
その現実に向き合うことも、議員の仕事なのだと思いました。
もちろん、自分一人で何かを解決できたわけではありません。
むしろ、自分の無力さを強く感じました。
何か気の利いた言葉をかけられたわけでもありません。
すぐに答えを出せたわけでもありません。
それでも、困っている人の話を聞くこと。
一人で抱え込まず、支えにつながる道を一緒に考えること。
その大切さを、私はこの相談から学びました。
今振り返っても、この相談は、議員としての自分の原点の一つだったと思います。
議員として活動を続ける中で、私はさらに多くの市民相談を受けることになります。
その中には、行政の制度だけでは解決できない問題もありました。
次回は、「制度だけでは救えない」と感じた相談の話を書きたいと思います。
草加市議会議員
斉藤雄二

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