2026/4/11
中核市なみの特別区と中核市の違い。
さて、過去の大阪都構想の住民投票の際には、大阪都構想によって設置される「特別区」は「中核市並みの権限」と説明されてきました。
では、その前提に立って、あえて問いたいと思います。
そこまでして広域一元化をやりたいのであれば、まず大阪市を中核市レベルに「格下げ」することから始めればよいのではないでしょうか。
もちろん、制度上そのような仕組みはありません(しかし、維新の会は与党入りしたのですから、やろうと思えばやれるはずですが…)。
しかしこれは制度論ではなく、都構想の本質を可視化するための思考実験です。
仮に大阪市の権限を中核市並みに落としたとしても、
・都市としての一体性は維持される。
・財政は一つの財布で運営される(都区財政調整制度のような複雑怪奇な仕組みはいらない)。
・国の地方交付税制度の中で国によって財政的保障がある。
・市内の意思決定も一本化される。
・市内の住民サービスはみな同じ。
つまり、「弱くなる」ことはあっても、都市としての機能と統治の一体性は保たれます。
しかし都構想は違います。権限を弱めるだけではありません。
・大阪市は廃止され、市域は分割される。
・財政は分断され、再配分に依存する(地方交付税制度から外れて、府に依存することになる)。
・都市計画や成長戦略は府に集約される。
これは「格下げ」ではなく、都市そのものを分解する制度です。
この比較をすれば明らかです。
本当に目的が「広域一元化」だけであれば、大阪都構想のような極端な制度変更は必要ありません。
それでもなお、大阪市を廃止・分割する必要があると言うのであれば、その理由は何なのか考えてください。
結局のところ、行き着く先は一つです。
大阪市が持っている財源と資産をどう扱うのか。大阪府の思うがままにしたいということです。
都構想の本質はここにあるのではないでしょうか。
市民にとって何が幸せなのか。
それは、都市としての一体性を維持しながら調整する道なのか。
それとも、都市を分解してまで制度を作り替えるのか。
この選択から、目をそらしてはならないと思います。
そして、維新の皆さんは、なぜ中核市・大阪市ではなく、複数の特別区にするのか、その理由をしっかり説明すべきです。
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カワシマ ヒロトシ/59歳/男
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