2026/7/5
今日は、原発に関する講演のため横浜に行きます。いつも大間原発の問題を考えている方々からの依頼です。
原発に限らず、講演依頼を積極的に受け入れています。
1)ぼんやりとした不安
昨日の街頭おしゃべり会でも、多くの皆さんと直接お話しすることができ、本当にありがたく思いました。
高市総理の海外要人に対する振る舞いについて、苦言を寄せる方が複数いらっしゃいました。
一方で、今回、私にとって特に印象に残ったことがあります。
それは、個別具体の課題や要望があるわけではないものの、社会や国会の動きを見ながら、「何となく不安を感じる」「この先が心配だ」という漠然とした思いを口にされる方が何人もいらっしゃったことです。
芥川龍之介は『或旧友へ送る手記』の中で、「唯ぼんやりした不安である。何か僕の将来に対する唯ぼんやりした不安である」と記しています。
もちろん、芥川が抱いた個人的な不安と、今、多くの人が社会や政治に感じている不安は同じものではありません。
しかし、「何が原因か一言では言えない。それでも心のどこかに不安がある」という感覚には、何か共通するものがあるように思います。
では、この「ぼんやりした不安」は、どこから生まれてくるのでしょうか。
私は、一つの原因だけでは説明できないと感じています。
物価高が暮らしを圧迫する一方で、賃金の伸びは十分とは言えません。急速な少子高齢化が進み、年金や医療、介護の将来に不安を抱く人も少なくありません。国際情勢は緊張を増し、エネルギーや食料を海外に依存する日本は、その影響を受けやすい状況にあります。さらに、人口減少、地域経済の衰退、財政への不安など、長年積み重なってきた課題もあります。
こうした問題が複雑に絡み合う中で、「何が一番の原因なのかは分からない。それでも将来が心配だ」という気持ちが生まれているのではないでしょうか。
だからこそ政治には、不安を打ち消す言葉を並べるのではなく、不安の原因を率直に示す責任があります。人口減少が進むことも、社会保障制度の見直しが避けられないことも、財政に厳しい課題があることも、都合のよい情報だけを示すのではなく、国民と共有しなければなりません。
その上で、未来への道筋を示すことが政治の役割です。人への投資を進め、教育や研究を充実させること。農林水産業をはじめ地域の産業を支え、新しい仕事を生み出すこと。食料やエネルギーの基盤を強くし、国際情勢に左右されにくい社会を築くこと。そして、十分な情報公開のもとで国会が活発な議論を行い、国民が納得できる形で政策を決めていくことです。
街頭で交わした何気ない会話の中に、今の日本社会の空気が映し出されているように感じました。「ぼんやりした不安」は放っておけば社会の閉塞感を深めます。その不安に耳を傾け、その正体を明らかにし、希望の持てる未来への道筋を示すことこそ、政治の役割だと思っています。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年7月5日 その6887『逢坂誠二の徒然日記』8584回】
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