2026/7/5
武雄市の財政観を垣間見る。「お金はないですが、効果不明瞭な支出は続けています」と自ら認める。
武雄市発行の広報誌「武雄市報」7月号に、市の財政状況の説明が載っていた。円グラフと「家計に例えると」という、自治体広報でよく見る形式である。
中身を読んで唖然とした。
「1ヶ月の生活費が30万円の家計に例えると」というパターンで、月収25万円に対し、支出は30万円。足りない5万円は、貯金の取り崩し3万円と借金2万円で埋める。市自身が、基金を崩し、借金をしなければ予算を組めない状況を認めている。
問題は、支出の説明の欄に「サークル活動費など」として補助費等6万円もそのまま書かれている点である。一般の家計でそんなことは想定されるのか、担当者はどういう思いでこの記事を書いたのか伺ってみたいところだ。
通常、財布は火の車、貯金を食いつぶし、借金で賄う、という状況であれば、「減らせる支出は絞っていこう」と知恵を絞るはずだ。しかし、この例え話では「支出を減らす工夫はしてませんよ」ということも自ら認めているのだ。
この財政状況にも関わらず、大幅定員割れで文科省も早期の閉校を促しているという武雄アジア大学に19.5億円の補助金。佐賀バルーナーズの1日限りの試合誘致に公費2500万円。さらに、政策効果が見えにくい「たけおPay」のポイント配布のオンパレード等。
お金がないと説明しながら、なぜこのような効果不明瞭な支出が続くのか。
財政の現実を市民に伝えるなら、まだ理解できる。だが、同時に大型支出や効果の曖昧な事業を平然と続けるなら、話は別である。
必要なのは家計へのたとえ話ではなく、何を削り、何を守り、何に投資するのかという政策判断の開示である。
小松政市長の手腕に期待したい。

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