2026/5/8
令和7年(2025年)、八丈島は度重なる台風の猛威にさらされました。
8月、9月の直撃で傷跡が残るなか、10月15日には台風20号が接近・停滞。線状降水帯の発生により、24時間降水量が観測史上最大の450ミリを記録する、まさに「三度目の追い打ち」というべき未曾有の豪雨に見舞われました。
この過酷な自然災害が、島の基幹産業と島民の心にどれほどの影を落としたのか。
後手後手にまわる対策に業を煮やした島民の皆様からの声を受けて急遽11月30日、12月1日に現地に赴き生の声を伺いました。都度SNS発信を行いましたが、現地の惨状を目の当たりにした議会局提出視察報告書を改めて一挙公開致します。
【八丈島視察記1日目①】
11月30日13時半現地到着✈️最初にご縁を得た音楽家で八丈島ふるさと観光大使のホッピー神山様(写真右)にご紹介頂いた宿泊先の八丈ビューホテルに向かい、宮代昌秀社長(写真左)から被災者及び支援に来た東京都や政府関係者、民間事業者への大浴場や宿泊先施設の無償提供した支援状況説明を聞く。

次に、「あしたば加工工場」にて代表取締役山田慎之助様から全壊の状況の当日の説明を頂く。局所的な暴風雨が建物を巻き込み破壊した。
お二人とも度々メディアに登場され報道では確認していたが、直に現場で聞く実態は想像を遥かに超えていた。
【八丈島視察記②生産農家】
島特有の海風と高い湿度、豊富に湧き出るおいしい水で育つ『うみかぜ椎茸』は、有名ホテル、割烹、ミシュラン店にお墨付きを頂く八丈の誇るブランド農産物である。生産事業者の大竜ファームも大打撃を受けた。
大澤竜児社長は循環型農業を目指され、収穫体験加工食品作り「うみかぜテラス」飲食店経営も手がけ、通常のビニールハウスとは違う年間室温空調管理、過度の日射を防ぐ特殊なシート等1500万以上の設備投資をしていた。しかし、台風被害により一変。写真の通り全損状況の上、水電気が止まり営業開始の目処が立たない状況にあった。
「クワガタ飼育からヒントを得て唯一無二の珠玉な椎茸栽培とレストランで産業振興・雇用促進に貢献してきた経営手腕を決して島は失ってはならない‼️」と、クラファンで資金を集めて再建に向けて活動を開始すると同時に都へは実効性と即効性のある支援を望んでおり具体的な対策について示唆を得た。

【八丈島視察記③土石流被災地】
旧末吉小学校舎は、地域の交流拠点「海山暮らし館」として今年4月に生まれ変わったばかりで、台風時避難場所として利用していたところ隣接する都の教職員施設共々土石流が襲い掛かりました。この地域は土砂災害警戒地域だった。
島の地理的状況を考えれば完璧な災害対策を講じることの難しさを現地を見れば理解できることもあったが、再検証は不可欠だ。
一方、被災者説明会が非公開で行われ詳細を全島民が知り得ない点において、再発防止に繋がるのか、また警戒地域を避難所指定した課題も残り議会活動で確認する具体的懸念事項を得た。


【八丈島視察④観光事業者ヒアリング】
観光客にも島民にも人気のある料理店「大吉丸」にて店主沖山美津枝様からから旅行客が激減して経営的な不安を抱えている話を伺う。
また、八丈島観光協会代表理事鈴木初美様、リードパークリゾート八丈島歌川真哉社長様とも八丈ビューホテル宮代昌秀支配人のご紹介で知己を得て、被災時の状況と現状の課題、観光客に戻って頂くために都に望む支援について詳細説明を頂く。
【八丈島視察記⑤災害廃棄物利用・島酒】
旧知の地域で八丈サイエンスクラブ山下崇(写真右端)様に東京国税局酒類講評会で優秀賞に輝いたことのある坂下酒造沖山範夫社長に頂くとお引き合わせ頂く。島酒も八丈島の特産物、復興の屋台骨となるために、受賞した「黒潮」「ジョナリー」等製品説明と販促状況を伺う。
山下様のガレージにて倒木除去作業現場の実態を伺う。
第4回定例会一般質問にて「都道整備で発生した伐採木をバイオマスボイラーの燃料、森林保全に寄与するウッドチップ等現地処理し、活用を」と要望し、粉砕機も既に所有されている山下様の取組を都へ伝え伐採木活用を求めることができた。
不要な災害廃棄物は本島まで運び処理する方針を都は打ち出していたが、新たな選択肢を検討する一助となった。


【八丈島視察記⑥一台800万円使われなかったキャンピングカー😮💨】
9千万円予算のキャンピングカー派遣。
10月8日台風襲来
10月15日小池知事八丈島視察
10月25日中東・エジプトへ知事海外出張日、唐突感をもってキャンピングカー派遣公表
11月2日喫緊物資の貨物船輸送があるというのに優先的に車両が到着。同日知事エジプトから帰国✈️
とっくに島民需要がなくなっていたのになぜ?という憤りの思いが届き上田への視察要望のきっかけとなった。
現地に赴くと、車両7台が利用されることなく役場駐車場に止まってました。約1億なら早急の支援金を送って欲しかったとの切実な声も出会ったそれぞれの方から頂いた
誰が欲しいと言ったのか島民のお役に立ったのか⁉️こちらも昨年第四回定例会一般質問で質した。
住宅政策本部長答弁
「現地の需要に速やかに応じるため、関係団体(RV協会)の協力のもと11台を派遣
応援職員の執務スペースや保健所の出張相談室等として活用(お姐超訳:実質島民利用ナッシング)
役割を終えた車両は順次派遣を終了」
単純に派遣台数で割ると一台800万円全額払うのか、返金させるのか答弁が得られなかったがその後返金が確認された。
以下写真は昼も夜も使われてないキャンピングカーの証拠写真。
台風被害がある中の小池知事の海外出張を言い訳するような思いつき巨額支援こそ島民の皆様を何よりもがっかりさせて悲しませるものであることを世に知らしめる機会となった。

【八丈島視察記⑦くさやは食文化】
八丈島の名産といえば欠かせないのは「くさや」
昭和38年には46軒もありましたが現在6軒となったうちの一つ、製造に欠かせない乾燥機が破損された「長田商店」長田隆弘社長の元を訪ねた。
私がお邪魔する直前ちょうど最後の一つが近隣小学校の食育素材として提供したばかりということで、ご商売だけではなく子ども達を地域で日頃から支えてる活動をしることができた。激減した、くさや生産をなんとしても失ってはならないという強い使命感を感じた。
機器の故障も去ることながら、10月中漁船も沖留めとなり原料となるムロあじ漁に出られなかったことも大きな打撃にとなった。
繁盛期のお歳暮に販売出来ない痛手も去ることながら、今後の顧客離れに繋がらないか大きな痛手になるのではと胸を痛めていた。すでに都には伝えているとのことであったが、都の支援事業への反映の参考となった。くさやの食文化の灯が絶えぬよう都の果たす役割も大きいと痛感した。
【八丈町役場ヒアリング】
山下奉也山下町長から、台風上陸後からこれまでの状況を時系列での説明と今後の復興に向けた対応策を伺った。

【八丈島視察の議会活動・政務活動への活用】
島民に活用されなかったキャンピングカー派遣の指摘、伐採木の有効活用の提案
2 令和12月12日 経済・港湾委員会 産業労働局質疑
令和7年第四回定例会補正予算中小企業支援について、あしたば、海風しいたけ、くさや、飲食店、ホテル等観光事業やそれぞれから直に話を伺った具体的な事例を挙げて、柔軟性と実効性のある対策を求め、実現することが叶った。
3 令和8年 3月18日 経済・港湾委員会 令和8年度予算調査質疑
上記2の補正予算の継続の必要性につき、再度視察で面識を得た事業者の方々に連絡し具体的な要望をまとめて質疑をし、都事業へ反映することができた。
【お姐総括!】
百聞は一見にしかず!
島民の方からご指名を頂き、ホテル経営者等観光事業関係者、生産農家、地元食材加工業者、酒蔵…八丈島で生業に励む皆様の話を伺うことができました。
行政主導のお手盛り視察、地元要人と握手してオシマイではない、現場の声を聴くことが大事!
とはいえ都議が突然訪ねては行政機関に迷惑がかかりますから、事前に町役場や支庁へは議会局や関係各局に連絡をし、礼節を持って対応し、議会では大暴れし鋭く斬り込んだお姐であった!
今も八丈の皆様の顔と風景が浮かぶくらい、忘れ難い懐かしい地域、居場所となりました。
引き続き事業者様をはじめすべての島民の皆様が台風前の生活に1日も早く戻れますよう風化させず暑苦しく尽力してまいる所存です
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