2026/7/6
こんにちは。戦う行政書士の照井遼(てるいりょう)です。
高齢ドライバーによる痛ましい交通事故のニュースを目にするたび、「運転免許の自主返納」の必要性が叫ばれます。
しかし、松戸市は坂道が多く、狭い路地が入り組んでいます。
免許返納がそのまま「生活の足」を奪い、高齢者を社会から孤立させてしまうという切実な問題があります。
本日は、この課題に対する松戸市の取り組みである「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」の現状と、私が考える今後のさらなる改善策についてお話しします。

■ 松戸市が推進する「グリスロ」の現在地と高い評価
すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、松戸市は時速20km未満で公道をゆっくり走る電動車「グリーンスローモビリティ」の導入を積極的に進めています。
現在、河原塚、小金原、矢切、六実六高台の4地区で地域主体による本格運行が行われています。
この松戸市の事業が素晴らしいのは、単なる交通対策ではなく、市の福祉部門(高齢者支援課)が担当し、「高齢者の社会参加による介護予防」を目的としている点です。
地域住民が主体となって運営するこの取り組みは全国的にも高く評価され、2023年度には「クルマ・社会・パートナーシップ大賞(CSP大賞)」のモビリティ・ソリューション賞を受賞しています。
まずは、この新しいモビリティの導入に尽力された地域の方々や行政の取り組みに、心から敬意を表します。
■ 現場目線で見える「次なる課題」
しかし、これで松戸市の交通弱者問題がすべて解決したわけではありません。
市内全域を見渡せば、まだグリスロの恩恵を受けられない地域が数多く存在します。
それは、「地域住民(ボランティア)の負担」です。
現在、運転手や運営を地域のボランティアの方々に頼っている状況です。
これは素晴らしい互助の精神ですが、担い手自身の高齢化も進む中、いつまでもボランティアの善意だけに依存し続ける仕組みは、中長期的に見て持続可能とは言えません。
■ 「DX」の活用と、行政主導の仕組みづくりへ
この事業を市内全域のインフラとして定着させるためには、次のステップに進む必要があります。
DX(デジタル化)との掛け合わせによる効率化
令和7年(2025年)からは位置情報システムが搭載されるなど進化していますが、さらに一歩進めて、AIを活用した「オンデマンド配車」の導入を提案します。
スマートフォンや電話で予約をした人の家だけを最適なルートで回る仕組みができれば、無駄な運行を減らし、利便性を劇的に高めることができます。
ボランティア依存からの脱却と「縦割りの打破」
福祉部門の枠を超え、交通政策や都市計画の部門とも連携(縦割りの打破)し、民間事業者への委託や自動運転技術の導入など、ボランティアの負担を軽減しながら事業を拡大・維持できる行政主導の仕組みへとアップデートしていく時期に来ているのではないでしょうか。
■ 結びに:移動の自由は、生きる喜び
「移動の自由」を失うことは、買い物の不便だけでなく、「生きる喜び」そのものを奪うことと同義です。
素晴らしいスタートを切った松戸市のグリスロ事業を、一部の地域の特別な取り組みで終わらせるのではなく、誰もが安心して利用できる「持続可能な街のインフラ」へと育て上げていくことが重要だと考えております。
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テルイ リョウ/35歳/男
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