2026/2/6
人口減少や高齢化が進むなか、「地域をどう維持していくのか」は多くの自治体が直面している課題です。
今回、中国若手議員の会で、島根県雲南市を視察しました。
出雲市のお隣の雲南市では、「地域自主組織」を基盤とした住民自治と、「チャレンジ」をキーワードにした地域おこしを組み合わせることで、持続可能なまちづくりに取り組んでいました。
本記事では、その仕組みと現場で感じたことを整理して紹介します。

【視察の様子】
雲南市では、市内30地区に「地域自主組織」が設置されています。
これは小学校区を単位とした広域的な地縁組織で、地域課題の解決を目的に、地域づくり・福祉・生涯学習の三つを柱として活動しています。
地域自主組織の拠点には旧公民館や廃校を活用した「交流センター」を設け、社会教育法上の公民館を廃止することで、柔軟な事業展開や経済活動も可能にしているとのことでした。
組織運営は理事会のもとに部会を置き、地区計画(おおむね5年)に基づいて事業を進めています。
市からは人件費や事業費として800万〜2,000万円の交付金が支給され、行政は立ち上げ時に限らず、継続的に地域と伴走しながら支援を行っています。市内に510ある自治会と行政をつなぐ「中間支点」として、地域自主組織が重要な役割を果たしていることが分かりました。
一方で、地域自主組織においても、担い手の確保や想いの継承は大きな課題です。
それでも、数年ごとに市と地域で話し合いながら、制度や仕組みを見直してきたことが、これまで継続してきた原動力になっているとお話しされていました。
雲南市のもう一つの大きな特徴が「雲南ソーシャルチャレンジバレー」です。これは、地域課題解決に挑戦する人材の育成・確保を柱に、子ども・若者・大人・企業の四つの領域でチャレンジを後押しする総合的な取組になります。

【雲南ソーシャルチャレンジバレーのイメージ】
「子どもチャレンジ」には、雲南式探究プログラムを市内3つの高校で実施し、「将来雲南市で働きたい」と考える若者を増やすために取組を進めています。
「若者チャレンジ」では、社会課題解決型の起業が生まれ、訪問看護ステーションの立ち上げなど、雇用の創出にもつながっています。
さらに、ふるさと納税を活用した資金支援制度や、大学生を対象としたフィールド型の学びの場も設け、雲南市を社会課題の学びの場として活用してもらっているとのことでした。
特に印象的だったのが「チャレンジ推進条例」です。
はじめ見た時に、「こんな条例あるの!?」と思いましたが
雲南市では、2019年にはチャレンジ推進条例を制定し、市として市民の挑戦を応援する姿勢を明確にしています。
まちぐるみで、子供から大人までの挑戦を応援している姿勢に感銘を受けました。
今回の視察を通じて感じたのは、雲南市が制度をつくって終わりにするのではなく、地域や挑戦者とともに試行錯誤を重ねてきたという点です。
地域自主組織を基盤として住民自治を育み、そこから人材が育ち、地域ぐるみで新たなチャレンジを支援することで、その成果が地域に還元されていく。その循環が、少しずつ形になっているように感じました。
雲南市の取組は隣町だけに、とても気になっていましたが、しっかりと説明を受けるのは初めてでとても勉強になりました。
人口減少時代における一つの実践モデルとして、多くの自治体にとって参考になる取り組みだと思います。
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