2026/5/9
再審法改正をめぐり、再審開始決定に対する「検察抗告原則禁止」案が議論されている。
もっとも、現在、自民党内の法務関係会議では、
・法律の「本則」に明記するのか
・「付則」による経過措置的な扱いにとどめるのか
をめぐって意見が分かれていると報じられている。
この違いは、単なる条文配置の問題ではない。
本則に規定するならば、 「冤罪救済を重視し、再審制度の実効性を高める」という国家意思を明確に示すことになる。
一方、付則にとどめれば、 「まずは限定的・試験的に運用し、将来的な見直しもあり得る」という性格が強くなる。
たしかに、確定判決に至るまでには、捜査・起訴・公判・控訴審・上告審など、多くの法的手続と判断が積み重ねられている。その重み自体は軽視されるべきではない。
しかし、それでもなお冤罪事件が繰り返されている現実を見るならば、日本の刑事司法には構造的課題が存在すると考えざるを得ない。
だからこそ、再審制度は「救済制度」として実効性あるものに改める必要がある。
少なくとも、検察が保有する証拠の開示は法定化すべきである。もちろん、捜査記録には個人情報や機微情報も含まれるため、一般市民への全面公開には慎重であるべきだ。
しかし、裁判所や弁護人など、法的守秘義務を負う法曹関係者に対してまで十分な開示が行われない現状は、適正手続や防御権の観点から問題が大きい。
また、再審開始決定に対する検察抗告についても、原則禁止とし、検察は再審公判の場で有罪立証を尽くす構造へ改めるべきではないか。
「再審を開くこと」と「無罪が確定すること」は別問題である。
有罪を主張するのであれば、公判で堂々と立証すればよい。
冤罪被害者の高齢化・長期化を防ぎ、真に機能する再審制度へ見直す時期に来ていると考える。
写真 法務省

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