2026/6/25
6月15日、墨田区議会令和8年度6月定例会の本会議にて、大綱2点について山本区長へ質問いたしました。
自治体最大の経済的影響力である「公共調達」の改革、そして全国の激しい競争を勝ち抜くための「新たなふるさと納税戦略」など、墨田区の未来を切り拓くための「攻めの投資」について直接区長に迫りました。当日の質疑と答弁の要旨をQ&A形式でご報告いたします。

清掃や管理、印刷などの業務発注において、高齢者や障害者の活躍の場を最優先で確保する仕組み(ファースト・ルック制度)の構築や、SUMIDA INNOVATION CORE(SIC)から生まれた新技術を予算に組み込む独自の随意契約制度(4号認定)の導入を提案しました。
Q(井上): 一般競争入札にかける前に「まずシルバー人材センターや区内の障害者就労施設等への発注が可能か」を全部局で事前に精査し、優先的に発注する「ファースト・ルック制度」を構築すべきではないでしょうか。高齢者や障害者の活躍の場を最優先で確保する契約改革へ舵を切るべきと考えます。
A(山本区長): 高齢者や障害者の就労機会の確保は重要であり、現在も調達方針を定め積極的な発注に努めています。ご提案の仕組みは雇用の創出や生きがい対策等から有用であると考えますので、現行の取り組みの職員への周知徹底を図りつつ、他自治体の例を参考に検討していきます。
Q(井上): 実績不足で競争入札への参加が難しいスタートアップに対し、地方自治法施行令に基づく「4号認定」を活用した独自の政策目的随意契約制度を構築すべきです。「区内中小企業と開発したもの」や「大学との共同研究」といった本区ならではの「共創」の成果、さらに地場企業とスタートアップによる共同企業体(JV)での調達も積極的に評価すべきですが、見解を伺います。
A(山本区長): 4号認定の案件はこれまでありませんが、庁内横断的に連携・調整し、要綱の制定も含めて制度の構築について検討していきます。また、JVからの調達を含め、SIC(SUMIDA INNOVATION CORE)の共創から生まれた製品やサービスの取り扱いについては、事業者等の声も聞きながら、区内企業の共創を支援する公共調達の仕組みを検討していきます。
ポイント! 単に「新しくて安いものを競争入札で買う」という従来のやり方から脱却し、行政が「最初の顧客(ファーストカスタマー)」となってお墨付きを与える。これによって区内企業が区外へ販路を広げ、将来的な税収増として戻ってくる「投資の自己完結」の仕組みづくりへ、大きな一歩を動かす答弁となりました!

これまでの「すでにあるモノを送る」ふるさと納税から一歩進め、クラウドファンディング(CF)を活用してモノを「作る段階」から全国の応援資金を呼び込み、区の一般財源を使わずに区内産業へ最大10/10(全額)の補助を行う革新的な仕組み(ふるさと納税3.0的アプローチ)の導入を提唱しました。
Q(井上): 区の財政負担なしに、全国からの寄附金を原資として事業者に全額補助を行うCF型の仕組みを導入すべきです。
- 「守り」: 人気返礼品を作り続けるための地場企業の老朽化設備更新を支援
- 「攻め」: SICの実証実験の成果や、中小企業と学校・大学が連携して生み出した次世代製品の社会実装・量産化を支援
新たな産業振興策、および社会実装を支えるツールとしての導入について、区長の所見を伺います。
A(山本区長): ご提案の他自治体の例(大阪府泉佐野市などの先行事例)は、本区の魅力の一つである産業のPRにつながるとともに、事業者を支え、挑戦を後押しすることのできる効果的な取り組みであると考えます。実務上の課題や目標額を達成できなかった場合の対応などの課題を整理しながら、先行自治体の事例等も参考に、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングの対象拡大の可能性について検討していきます。
ポイント! 泉佐野市などが実施しているこの全額補助型CFは、物価高や人手不足、設備の老朽化に悩む区内の中小企業や商店街にとって、自己負担を抑えて大型投資ができる起爆剤になります。区長からも「挑戦を後押しできる効果的な取り組み」との前向きな認識を得られましたので、実務的なリスク管理を徹底しつつ、早期の導入に向けて議論をリードしてまいります!

質問を終えて今回の本会議質問では、行政がもつ最大の原動力である「公共調達」という内側からのアプローチと、「ふるさと納税クラウドファンディング」という外側からの共感を呼び込むアプローチを両輪で走らせる提案を行いました。
これらを組み合わせることで、福祉的な雇用を守りながら、墨田区の誇る「ものづくり」や新旧産業の融合を次のステージへと引き上げることができると確信しています。
前例のない制度設計や実務的な課題はありますが、「できない理由」を探すのではなく、「どうすれば実現できるか」の視点で、これからも区民の皆様の財産と地域経済を守るために全力で取り組んでまいります。
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イノウエ ヒロキ/40歳/男
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