2026/4/14
こんばんは。北区議会議員の佐藤ことです。
本日、このニュースがSNS上で大きな議論になりました。
▼政府、第3号被保険者の縮小を検討(共同通信)
https://www.47news.jp/14145466.html
現在、政府で進められている「第3号被保険者(会社員の配偶者など)」の適用範囲を縮小する議論。SNSなどでは「少子化対策に逆行するのではないか」と心配する声も多く聞かれます。
子育て支援の充実は、私自身も政治家として最優先課題だと考えていますが、自治体の現場で多様なご家庭の声を聞く立場からすると、今の制度には「今の時代の働き方とのミスマッチ」が生じているのも事実です。
「子育てのために専業主婦(主夫)が必要」という視点はとても大切です。しかし、今の制度では「配偶者の職業」によって大きな差が生まれています。
例えば、自営業(第1号)で子育てをしているご家庭では、配偶者が専業主婦であっても月々の保険料を自ら納めています。一方で、会社員(第2号)の配偶者であれば、同じ専業主婦であっても負担はありません。
つまり、3号制度自体は「子育て支援」のためのものではありません。
また、この「3号」の仕組みは、お子さんの有無にかかわらず適用されます。
現在の少子高齢化の中で、年金制度を支えているのは働く現役世代です。
その中には、共働きで必死に家計と育児を両立させている方々もいれば、お一人で家計を支えるシングルマザー・ファザーの方々もいます。事情があって働けない方は主婦以外にもいらっしゃいますが、皆さん等しく年金の支払い義務があります。
こうした方々が納める保険料が、お子さんのいない3号世帯の基礎年金分も支えているという今の構造は、「子育て支援」という観点から見ると、制度の整合性を問い直すべき段階に来ているのかもしれません。
家庭外で働くか、家庭内労働に専念するか。その比率や役割分担は、それぞれの家庭の事情や価値観で決めていい、自由なものであるべきです。
しかし、その「選択」によって、社会全体を支えるための保険料負担に大きな差が生まれてしまう今の仕組みには疑問を感じます。
3号縮小の議論は、決して特定のライフスタイルを否定するものではありません。どのような役割分担を選んでも、社会の一員として等しく保険料を負担し、それに見合う保障を個人として手厚くしていく。
「扶養」という枠組みに縛られず、誰もが自分の将来に責任と安心を持てる仕組みへと整えていくための、前向きなステップだと私は考えています。
今回の議論は、実はもっと大きな課題への入り口に過ぎません。
そもそも、働き方によって「国民年金(1号)」や「厚生年金(2号・3号)」とサイフが分かれていること自体が、今の多様な生き方(起業、フリーランス、正社員の往復など)を難しくしている側面があります。
ゆくゆくは、1号と2号、さらには医療保険も含めた「社会保険の一元化」についても、本格的に向き合っていく時期に来ているのではないでしょうか。どのような働き方を選んでも、同じルールで支え合い、同じように将来の安心を得られる。そんな「働き方に中立な制度」への統合こそが、今の不公平感を根本から解消する道だと考えています。
私は、子育て支援は、親の働き方や世帯の形態によって差がつくべきではないと考えています。
特定の働き方を優遇する形ではなく、「お子さんがいるすべての家庭」に対して、働き方に関わらず直接的な支援が届く仕組みへシフトしていくこと。
昭和に作られた制度を、令和の多様な生き方に合わせてアップデートしていく。誰もが納得感を持って次世代を支え合える社会を目指して、これからも丁寧な議論を続けてまいります。
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