2026/6/18
こんにちは、大阪府議会議員(枚方市選出)の山田けんたです。今回は、大阪府議会議員の定数を議論するに当たりベースとなる議員定数試算表の見方をご紹介いたします。
また、議員定数を議論するのに必要な用語として、人口比例原則、逆転現象、最大剰余方式、配当基数について解説いたします。
早速ですが、こちらが議員定数試算表です。今回は1番シンプルな形のものをお示しいたします。

私たちはこれをベースに議論しています。今回は、2025年10月に行われた国勢調査の人口速報値と現行定数の79を基にしたシミュレーション結果をお示しいたします。
議員定数は主に、次の変数により試算表が出力されます。ズバリ「選挙区の区域」と「議会の総定数」 です。
この変数をどの様にするかが極めて政治的なのですが、各選挙区の議員定数や一票の較差等はこれらが決まれば、人口比例原則により、自動算出されます。
今回は選挙区の区域は固定して、総定数を入力した場合に、どの様に、選挙区内の議員定数が決まるかを解説します。
人口が多い市が人口の少ない市より議員数が少なくなるのはおかしいですよね。人口比例の原則に反してそうなることを「逆転現象」と言います。この逆転現象を起こさなず人口と議員数を比例させる原則が「人口比例原則」です。
私は以前に、衆議院選挙におけるドント方式や対案としてのサンラグ方式をご説明させていただきました(是非YouTubeもご覧ください)。
比例配分の方法でもう一つ定番の方法に最大剰余方式(別名ヘア方式/ハミルトン方式)なるものがあります。都道府県議会の定数はこの方式をベースに調整しています。
他にも例えば、大阪市を廃止し特別区を設置するための法定協議会への委員の派遣も、この最大剰余方式が用いられています。
最大剰余とは議席を、余りの大きい方から配当する方法です。何の余りかというと「配当基数」の余りです。
配当基数とは各選挙区の人口を議員1人あたりの府民人口で割ったものです。
大阪府の人口(8,764,578)を大阪府議会議員の総定数(79)で割ると8,764,578 ÷ 79 =110,944で110,944人です。
各選挙区の人口を議員一人当たりの府民人口で割ったものが配当基数です。枚方市(36行目)の場合は人口が388,922人ですので、388,922人÷110,944人 = 3.507で3.507が枚方市の「配当基数」です。
各選挙区の「配当基数」が出れば、まずその整数部の数分の議席を配当します。
枚方は3.507なので3議席をまず配当します。
交野市(53行目)の場合0.682で、整数部は0なのですが、議員が0ということになってはいけませんで、整数部は0でも1議席配当します。配当基数が1未満の選挙区はここで配当終了となります。
これで79議席のうち67議席が配当されましたので、次に残りの12議席の配当を行います。
「配当基数」が1以上の場合のみ、配当基数の小数部を並べます。そして小数部の大きい順に残りの12議席数を配当して終わりです。※1未満の場合は、配当が終了しているので除きます。

「配当基数が1以上の場合の小数部」列を並べて、「大きい方からの順位」列を作り、第12位までの選挙区の「小数部上位の配当」列にそれぞれ1配当します。
枚方市の場合は小数部が第12位なのでギリギリ1議席配当されます。
「整数部の配当」 + 「小数部の配当」を合わせた結果が「試算結果定数(B)」です。
枚方市の場合は3+1=4となります。
以上が、大阪府議会議員定数の配分方法の例示です。
結局は関数の入ったシートに総定数を入力すれば、人口比例原則に基づき、「試算結果定数(B)」の様に議席が配分されるということがお分かりいただければ十分ではあります。しかし、注意が必要です。
一見、議員の総定数を入力すれば自動的に各選挙区の定数が出力されるので、恣意性は無いように思えるかもしれません。
しかし、注意が必要なのは、総定数が変われば配当基数そのものが変わるということです。配当基数の変動により、順位が変わってしまうのです。つまり総定数を何議席にするかでどの選挙区の定数を削減するかを選択できる余地があります。加えて、今回は説明しませんでしたが、選挙区域自体を変更するかどうかも恣意性が介在する要素となります。
今回はあくまでも議員定数の試算表の見方と関連する用語のご説明をさせていただきました。
次回は、この試算表を見ながら、大阪維新の会が大阪府議会議員定数を79から73に減らしたことについて解説を行うことができれば良いなと思います。よろしくお願いいたします。
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ヤマダ ケンタ/41歳/男
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