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松岡 りか ブログ

香川県議会 | 令和8年2月定例会 文教厚生委員会 質問全文

2026/4/9

 

令和8年2月16日から3月16日まで開催された香川県議会、 令和8年2月定例会。 所属する文教厚生委員会での質問全文を掲載いたします。

 

令和8年2月16日から3月16日まで開催された香川県議会、 令和8年2月定例会。

 

いつもは、県政通信ともに 内でご紹介しておりますが、今回はこのブログ記事にて、質問内容を掲載させて頂きます。

 

なお、香川県議会定例会は、中継およびアーカイブをインターネット視聴が可能です。

当記事の質疑はこちらからご覧いただけますので、ご視聴いただけますと幸いです。

 

 

地域との連携・校種間の連携を通じた
次代を担う人材育成について

 

【松岡】

 次代を担う人材の育成は、本県においても地域社会の発展に直結する極めて重要な課題となっている。推進にあたっては、学校が地域と連携して、多様な価値観や実体験を通じて子どもたちの成長を支える体制の確立が不可欠であると考えている。

 
 

 とりわけ、近年は高齢化や人口減少、また産業構造の変化を背景に、それぞれの地域が持つ独自の資源や魅力を生かした教育の実行が強く求められている現状がある。これまでも要望してきたが、ふるさとについて学び、その魅力を知るなど、小・中学校から、郷土に対する愛着や誇りを一層育むことが、結果として、ふるさと香川での就職を促すなど、香川県を支えていく人材の成長にもつながると考えている。その体制づくりを進めていくことが大変重要であると考える。

 
 

 さらに、小・中学校のみならず、高校も含めた連携が必要不可欠である。一貫した取組みを進めていかなければ、取組みが点に終わってしまうのでないかと危惧している。

 
 

このような郷土愛を育む教育の推進については、昨年度の委員会において、小・中学校における各学校の取組みやノウハウを、県全域で共有していくという趣旨の答弁があったが、小・中・高連携の観点も踏まえ、これまでどのように取組みを進めてきたのか、また、どのような課題があると考えているのかについて伺う。

 

 

 

【西原義務教育課長】

 本県においては、平成17年度から本県教育の目指すべき姿と、今後とるべき施策の方向性や目標を明らかにする香川県教育基本計画を策定している。その中で本県の自然、歴史、文化、人物などを生かした教育活動を通して、ふるさとへの愛着を深め、ふるさとに誇りをもつ子どもを育てることが重要であるとし、策定当初からふるさと教育や体験活動の推進を重点項目の一つに掲げ、取り組んできた。

 

 令和3年に策定した第4期香川県教育基本計画においては、郷土を深く学び地域の課題について考えることは、グローバルな課題解決への大きな端緒となるなど、郷土に誇りをもつ教育の意義はますます重要になることから、「郷土を愛し、郷土を支える人材の育成」を重点項目に掲げ、一層の充実に取り組んでいるところである。

 

 そのような中、小学校においては、保護者・地域・関係団体との連携のもとで、栽培活動や伝統行事等の体験活動を実施したり、中学校においては、ほとんどすべての中学校で1週間程度の職場体験を実施したりすることを通して、地域の資源を活用したふるさとへの愛着や畏敬の念、働くことへの意味理解を深める取組みが充実されてきた。

 
 

 このことから、他の市町の取組みの情報を参考にできるよう、県教育委員会として各市町の特徴的な取組みをホームページに掲載したところである。

 
 

 課題としては、このような取組みを進めてはきたものの、多くの児童生徒にとっては受動的な学びにとどまっており、地元香川で夢を実現しようとする志や憧れを持つような取組みには至っていない現状であることが挙げられる。

 
 

 また、県立高校では、「魅力あふれる県立高校推進ビジョン」を踏まえて、令和5年3月に探究活動の基盤となる考え方や実現のための方法論をまとめた「香川型教育メソッド」を作成し、各校の総合的な探究の時間等での探究活動の指導に活用するとともに、地元自治体や大学、短大、専門学校、地元企業などと連携して、生徒が地域の課題に主体的に取り組む活動を展開している。

 
 

 このように、小・中学校での取組み、高等学校における取組みは、各地域の実情に合わせ、各学校の創意工夫により、それぞれ充実させることはできたものの、「学びの連続性」の観点からみると、特に中学校と高等学校の連携においては、充分に進めることができておらず、依然として課題であると認識している。

 

 

 

【松岡】

 ホームページにいろいろと掲載されているとのことで、一人でも多くのみなさんに見ていただけるように、発信する努力を引き続き続けていただきたい。

 

 香川県を支えていく人材の育成に向けては、育んだ郷土への思いを児童生徒が自らの将来につなげていく必要がある。そのために、キャリア教育の充実が不可欠である。

 

先ほどの郷土愛育成における課題への対応に、キャリア教育の視点を加えることで、将来どのような進路を進んだとしても、変化の激しい社会で自律的かつ、しなやかに活躍できる人材の育成が可能となり、ひいては、地元企業の活性化や新産業創出、地域の持続的発展にも資するものとなると考える。今後、キャリア教育の視点を加えた郷土愛の育成として、具体的にどのように取り組むのかについて伺う。

 
 

【西原義務教育課長】

 委員御指摘のとおり、一人一人の社会的・職業的自立に向け、キャリア発達を促すキャリア教育の視点は重要であると認識しており、令和8年度から新規に中高連携アントレプレナーシップ教育推進事業を立ち上げることとした。

 

 アントレプレナーシップ教育とは、自ら社会課題をみつけ、課題解決にチャレンジしたり、他者との協働により解決策を探究したりすることができる知識・能力・態度を身に付ける教育のことであり、キャリア教育に通じるものである。

 

このアントレプレナーシップ教育を中学校と高等学校が協働し、また、地元自治体や企業等と連携・協力して行うことで、地元香川で夢を実現しようとする志や憧れを涵養したり、中学校と高等学校の連携による学びの連続性を実現したりすることができると考える。

 

 具体的な取組みとしては、モデルとなる中学・高等学校の総合的な探究の時間において、地元の特産品や祭りの動画による紹介、観光客向けのミニガイド作成、地元素材をつかった菓子の試作や商店街の魅力を高めるコラボ商品の企画、販売支援など、地域の活性化のための課題を見つけ、その解決方法を探る教育活動を中学生と高校生が協働し、県内で活躍する起業家等のアドバイスや指導を受けながら進めていくことを考えている。

 

 地域によっては、まずは中学校と高等学校の教員同士が情報交換を行ったり、総合的な探究の時間の取組みを生徒同士が相互に見学したりといった取組みから始めようと考えているが、それらの異校種間の協働や社会の様々な主体との連携によるアントレプレナーシップ教育推進カリキュラムを開発することを目指して取り組んでまいりたい。

 

 また、こうした取組みについては、香川の教育づくり発表会など各種研究発表会等の機会において、県内中学・高等学校等に対して、その成果とノウハウの横展開を図ることで、地元香川で夢を実現しようとする志や憧れの醸成につなげてまいりたい。


 
 

【松岡】

 高校だけでなく中学校の時から、自ら課題を発見して解決に導くという精神、アントレプレナーシップ、これを突き詰めていくと奥の深いものであるため、我々も学ばないといけないものであるとともに、地域の企業と連携をとる先生方に対しても研修を通して資質を強化していただきたい。その成果をしっかりと横展開することで、地域社会の発展を支えるとともに、日本や世界を支える力を育むことができると思う。校種間の連携や地域社会全体との連携を通じて、次代を担う人材の育成に努めていただきたい。

 

 

 

 

次期教育基本計画策定に向けた動きについて

 

【松岡】

 本議会において、計画期間を延長する総合計画との整合性をとるため、現行の教育基本計画の計画期間を令和8年度まで延長する議案が提出されている。現行計画を1年延長したうえで、次期教育基本計画の策定作業を進めていくことになると思うが、次期教育基本計画の策定に向けた進捗状況について伺う。

 
 

【淀谷教育長】

 次期教育基本計画の進捗状況については、令和7年度中の策定を目指して、令和6年12月に学識経験者や教育関係者などで構成される教育施策推進協議会の第1回会議を開催していたが、その後、総合計画が計画期間を1年延長することとなったため、総合計画との整合性を図る観点から、今回(教育基本計画についても)1年延長する議案を提案させていただいている。そのため、第2回会議は、10か月後の昨年10月に開催したところである。

 
 

 第2回会議では、社会情勢の変化や子どもたちを取り巻く状況など、香川県の教育をめぐる現状と課題や、昨年5月から6月にかけて実施した県政世論調査の結果を説明し、御意見を伺った。

 
 

 また、令和5年に施行された「こども基本法」に基づき、子どもの意見を反映させるために必要な措置を講ずる必要があることから、子どもの意見聴取の方法等についても御意見を伺い、昨年11月議会の当委員会において、「子どもの意見聴取をどんな方法で行うのか、その実施方法について事務局案を検討し、改めて協議会委員にお諮りしたのち、できるだけ早く県内の児童・生徒から学校・教育に関する意見を聞いてみたいと考えている」と答弁したところである。

 
 

 その後、公立学校の児童・生徒を対象に、タブレット端末を活用したオンラインでのアンケート実施等の事務局案を提示し、今年1月に第3回教育施策推進協議会を書面開催して御意見を伺った。今後、子どもの年齢や発達に応じた聞き方などを、最終的に固めていきたいと考えている。今から子どもの意見聴取の準備を進め、令和8年度早々には、児童・生徒から学校・教育に関する意見を聞きたいと考えている。

 
 

 また、昨年12月から今年1月にかけて、香川県教育会など教育関係団体17団体から、「教育及び教育行政」に関し、「子どもや学校、家庭、地域社会の現状や課題」、「本県教育のめざすべき方向」といった視点での御意見もいただいたところであり、次期教育基本計画の策定に当たり参考としてまいりたい。

 
 

【松岡】

  今の子どもたちが育っている環境と、我々が育ってきた環境とは全く違う。今の子どもたちが、リアルにどのように思っているのか、どういう香川県になってほしいのかを問う良い機会だと思うので、十分に伺っていただきたい。

 

 国においては、先日、公立高校等を支援するための「高校教育改革に関する基本方針」が示されたり、高校無償化や小学校給食費の抜本的な負担軽減といった「いわゆる教育無償化」に向けた具体的な議論が進んだりするなど、教育を取り巻く環境は日々変化している。

 

教育基本計画は本県教育の進むべき方向を示す重要な計画であると思うが、次期教育基本計画をどのような計画にしようと考えているのか、伺う。

 
 

【淀谷教育長】

  今まで第1期から第4期の教育基本計画として策定してきたが、これだけ環境が変化している中で、その延長線上の第5期でいいのかというところから悩んでいる。ただ、現時点では、長期的な展望に立つということが大事だと考えており、まさに総合的な教育施策を明示する重要な計画という認識は変わっていない。

 
 

 令和8年6月上旬に4回目の教育施策推進協議会を開催し、子どもの意見聴取も踏まえて、計画の骨組みとなる方向性を議論いただきたいと考えているが、その中で高校教育改革や、いわゆる教育無償化の影響、あるいは直近の動向など様々なものを踏まえる必要があると考えている。

 
 

 代表質問でも答弁させていただいたが、基本は子どもたち一人ひとりのウェルビーイング、自己実現であり、将来の予測が困難な社会を生き抜く力を育むことを基としたうえで、すなわち、将来を正確に予測することが難しく、どのような未来が訪れるかわからない中で、児童・生徒それぞれの多様なニーズや個性、興味・関心に応じた学びを生かした自己実現を支え、児童・生徒の可能性を広げ能力を伸ばすという前提に立ち、教育が地域社会を支えるという視点で、小学校から中学校、高校、大学を全体としての教育資源と捉え、それらの相互連携や、地域の状況など様々な要素を考慮して、次期教育基本計画を策定したいと考えている。そもそもの地域における教育環境とはいったい何なのかということを改めて見つめ直す中で、教育基本計画を策定してまいりたい。

 
 

 また、現行計画と同様、スポーツ基本法に基づく「スポーツの推進に関する計画」、子どもの読書活動の推進に関する法律に基づく「子どもの読書活動の推進に関する施策についての計画」を兼ねるものとし、全体としての政策を一定程度盛り込んだ形で次期教育基本計画を策定してまいりたいと考えているが、これだけ環境が変化する中であり、県議会はもとより、多くの方々から御意見を伺いながら、重みのある計画を策定してまいりたい。

 
 

【松岡】

 次の時代に向けて全く新しいものに変えるのも、これまでの流れがある中で難しいところもあるが、ある種の奇抜なアイディアがあればチャレンジすることも必要であるし、今までの大事な部分があるのであれば、そこは残していただきたい。

 
 

 第3期と第4期の対照表から、直近10年間の流れを俯瞰して見ると、本県の教育は大きく3つの段階を経てきたと思う。第3期においては、基礎の立て直しに重点が置かれてきた。学力の定着、規範意識、生活習慣、学校と家庭の連携といった学校教育の土台を安定させることが大きなテーマでなかったかと思う。

 
 

 第4期は、具体的に、郷土を支える人材の育成や社会参画、キャリア教育、グローバル人材、課題解決能力といった項目が明確に打ち出された。これは、単に学校内で完結する教育から、地域や社会と接続する教育へ軸足が移ったと感じている。つまり、理念の拡張といったものだと思う。

 
 

 この10年というのは、社会の急激な変化の中で、地域にどう人材を残すのか、どう地域を担う力を育てるのか、という問いが教育政策の中心に位置付けられてきたと思う。一方で、点検及び評価に関する報告書と照らし合わせると、理念は拡張した一方で、現場での実装には、なお課題が残されている。ICTの活用や探究の質の向上、研修の充実、英語による言語活動の定着など、方向性は正しいが十分に成果へと結びついていない部分も見受けられる。

 
 

 基礎の立て直し、理念の拡張へと進んできて、その次の段階はというと、やはり1つの考えとして、これをいかに実装していくか。これまでの基本計画でなされてきたことをどう結び付けていくかということが大事ではないか。

 

もちろん時代の変化もあり、それに沿った対応も必要だが、第4期で掲げた理念を、どう回る仕組みにしていくか、整えていくかということも考えていただきたい。

 

 具体的には、1つは、学びの連続が大事である。地域課題に向き合う学びが学年を超えて積み重なるような仕組みを考えないといけない。2つ目は、その実装を支える教員の授業の設計力。研修体制の充実を図ることが大事であり、どう教えるか、どう伴走するのかを県全体として支える仕組みが不可欠である。3つ目は、中学校の段階で学習意欲や将来目標の低下が如実に見られていると思うが、この低下傾向を真正面から捉えて、小中の接続、中高の接続をどうするのか。中学生は、子どもたちの将来感が揺らいだりする重要な時期である。ここをどのように支えるかが10年後の地域人材に直結すると思う。4つ目は、デジタル化を単なるICT活用にとどめるのではなく、地域産業や地域課題と接続した学びへと昇華させていただきたい。

 

 香川県の未来ビジョンと教育を切り離してはいけない。農業も同じで、農業政策と教育政策を切り離してはいけない。香川県の未来ビジョンをしっかりと踏まえたうえで、教育を連動させるような方向性を持っていただきたい。

 

 教育基本計画は、香川県がどのような人材を育て、どのような未来を描くのかという意思表示であるので、そういった視点を持ったうえで、さらに市町やPTA、子どもたちの思いを聞いてもらいながら、次期教育基本計画がただの理念の羅列にならないよう、地域の未来像と接続した実効性のある、ある種の設計図となることを強く要望する。

 

以上を踏まえて、改めて教育長の考えを伺う。

 
 

【淀谷教育長】

 大きく4点、「学びの環境」、「教師の授業力の改善」、「学習意欲」、「デジタル化(ツールとしての位置づけ)」について御指摘いただいた。これまでは、幼稚園は幼稚園、小学校は小学校、中学校は中学校、高校は高校、大学は大学、という教育である意味よかった。それでも社会を支える人材に成り得ていた。

 

 しかし、ここ数年の人工知能の発達などをみても、今の子どもたちは一生のうちに、想像していなかった変革に三度も四度も立ち向かわなければならない未来が来るのだと思う。そのため、そもそもの地域社会における教育環境とはいったい何なのか、ということに立ち返って構築し直さなければならないと思っている。

 

 教育は不易と流行と言われる。不易をチャレンジしない言い訳にはしたくないが、不易と流行は大事にしなければならない。そうした中で、未来を描きながら、その実装、いわゆる出口の考え方なども含め、ある意味、計画というよりもビジョンや構想という観点で作り上げる方がよいのではないのかとも考えている。

 

 今後とも御指導いただきたい。

 

 

 

「身寄りのない高齢者」問題への対応について

 

 

【松岡】

 先の11月議会の代表質問に対し、知事から「65歳以上の一人暮らし高齢者のうち、発見されるまでに死後8日以上経過していたと推認される件数は、令和6年で106件」あるとの答弁があった。高齢者の孤立や孤独死の実態がなかなか見えてこなかった中で、具体的な数字が示されたということは大変重い意味があるものと、受け止めている。

 

 令和4年11月定例会において、ひとり暮らし高齢者の孤立孤独死対策や死後事務の課題について質問し、当時の部長から、高齢者見守りネットワークの推進や通いの場・社会参加の促進、老人クラブ等と連携した見守り強化の取組みが示され、地域とのつながりを維持する環境づくりの重要性について答弁があった。

 

 高齢者夫婦の世帯で二人で支え合いながら暮らしている世帯や単身世帯などの方が増えている中で、将来への不安の声を聞いている。また、若年層の流出やそれに伴う地域住民の高齢化、接触や移動が制限されたコロナ禍などの影響もあり、希薄化が一層進んでいる状況を踏まえ、県としても、将来に向け早急に対策を講じる必要があると考える。

 

そこで、令和8年度当初予算の新規事業である「ひとり暮らし高齢者等地域共生モデル事業」について、具体的な事業の内容について伺う。

 
 

【長尾健康福祉部長】

「ひとり暮らし高齢者等地域共生モデル事業」は、いわゆる「身寄りのない高齢者」が社会的な孤立によって生じる、生活困窮や医療や福祉のサポートが必要であるのに受けられていないこと、日常的な問題として家事ができずごみ屋敷になっているような問題、それから死後8日以上経過の孤立死や遺品整理など、お亡くなりなった後の問題などの解消に向け、ひとり暮らし高齢者、あるいは高齢者のみの世帯が今後増加していく中で、早期に対策を講じていく必要があり、市町と連携して取り組んでいく事業である。

 

 初年度となる令和8年度については、民生委員などによる見守り活動の強化を予定している綾川町、琴平町の2町と連携して、先行してモデル的に実施することとしており、県としては、取組み結果の検証や課題について、他の市町に対して情報提供していきたいと考えている。

 

 具体的な取組みとして大きく3つある。

 

 まず、1つ目の取組みとして、それぞれの町の住民基本台帳にある年齢や世帯の人数等のデータから、公的な介護や福祉サービスの受給状況のデータ、これは介護や福祉サービスを受けている方は社会との接点があるということで、孤立していないという意味で、その方を除くことで、身寄りのない高齢者や孤立しているのではないかと想定される方を特定したい。

 

そのうえで、対象者に対して、民生委員や社協の方による訪問や聞き取りを丁寧に行い、生活状況の実態把握や必要な支援ニーズについて確認を行いたい。

 

2つ目は、生活状況の実態を把握した結果、定期的な声かけや見守りが必要である方に対して、民生委員をはじめ、民間の事業者、新聞やガス、電気事業者等や、ボランティアの方々などの地域の様々な立場の方による見守り活動を強化していくことを考えている。

 

この見守り活動の強化に当たっては、綾川町については、新たに民生委員の活動を補佐する「福祉協力員」を任命し、民生委員と一緒になって見守り活動を行うこととしており、琴平町については、新たに「子ども民生委員」を任命し、子ども民生委員が高齢者を訪問し、子どもやその親を通じて、なり手不足と言われている民生委員活動への理解や社会全体で見守り活動をしていこうという機運の醸成も図っていく。

 

また、声かけや見守りを望まない方には、24時間の人感センサーと緊急通報の機能を組み合わせた機器の貸し出しを行い、日々の生活において、もしもの異変があった際には、支援が受けられるようにしたいと考えている。

 

3つ目は、両町において介護予防教室などの実施場所や回数を充実させるなど、外出機会を創出し、社会的なつながりを強化していくとともに、「終活ノート」の普及啓発に取り組む。

 
 

 「終活ノート」については、単に配布するだけでなく、例えば、高齢者宅を訪問した際に、その必要性や書き方を丁寧に説明していく。あるいは、社協の窓口を設けて、相談体制を構築することなどを検討している。

 
 

 併せて、綾川町と琴平町の社会福祉協議会において、医療機関や介護施設、高齢者施設などへの入院・入所等の手続きや亡くなった後の行政等への様々な事務手続きに対する支援も行っていく。

 

 

【松岡】

 今までの取組状況からみると、かなり努力して検討いただいたのは非常にありがたく思っている。しかしながら、この事業に取り組む綾川町や琴平町ともに人材や財政には限界がある。県には、実施する市町への伴走的な支援が求められる。

 
 

 また、同じような状況にある県内の他の地域、市町への事業の横展開も期待されている中で、「ひとり暮らし高齢者等地域共生モデル事業」に取り組む市町などへの支援や事業の県内市町への横展開について、具体的にどのようにしていくのか、県の考えを伺う。

 

 

 【長尾健康福祉部長】

 まず、市町に対する県の支援については、今回、「ひとり暮らし高齢者等地域共生モデル事業」に参画する2町に対しては、国庫補助事業のメニューでもあるので、財政的な支援をさせていただく。

 
 

 それから、このひとり暮らしの高齢者問題のパイオニアである日本総研の沢村香苗氏や既に健康づくり政策推進アドバイザーとなっていただいている京都大学の高木大資氏などの専門家を派遣し、事業実施に対する助言や効果の検証を行う等、伴走的な支援を行うこととしている。

 
 

 また、事業の実施に当たり、福祉、高齢者支援、健康づくりなど、複数の課の職員と、この2町、それから2町の社協などの担当者で定期的に会議を開催し、相互に課題や問題意識を共有しながら、連携強化を図っていく。

 
 

 県内市町への横展開については、まずは、今回の取組みの目的、内容についての情報提供を速やかに行いたい。そのうえで、各市町が、令和9年度の事業実施の予算検討を本格化させる夏ごろを目途に、両町の取組みの進捗状況や見込まれる効果、県の財政的な支援などについて説明会を開催し、令和9年度以降の実施市町の確保を図ってまいりたい。

 
 

 なお、現在、国において、いわゆる「身寄りのない高齢者」等の支援に向けて、社会福祉法などの改正が議論されており、判断能力が不十分な方に対する見守りや意思決定支援を行いながら、金銭管理などの支援を行う、現行の「日常生活自立支援事業」を拡充し、病院や高齢者施設の入院・入所の手続き支援や死後事務の支援などを、第二種社会福祉事業と位置づけて包括的にサポートする新制度を検討しているところであり、その動向も注視しながら、「身寄りのない高齢者」の問題に対して対応をすすめていく。

 
 

【松岡】

 市町にとっても、複数の課が関連したり、いろいろな方が関わるようになってくると思う。非常に難しい面も出てくるかもしれないが、この対象者の特定を行って、弱体化や形骸化しつつある地域の見守り活動の強化、それから医療機関等への入院入所支援、死後事務の支援を行う総合的な対策の実施は、大変重要なことだと思う。

 
 

 しかし、すごく意味があり、全国的にみても、なかなかここまで取り組んでいるところは、ほぼないと思う。そういった中で先進県になり得る。

 
 

 非常に大切な取組みであり、難しさもあると思うが、是非、今回のモデル的に取り組む町に対する財政的な支援とともに、事業が円滑に進むように、県のきめ細やかな支援を期待している。このモデル事業を契機に身寄りのない高齢者問題への対応が、県内地域全域で実施されるように、他の市町への積極的な働きかけもお願いしたい。

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著者

松岡 りか

松岡 りか

選挙 香川県議会議員選挙 (2023/04/09) [当選] 5,349 票
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綾歌郡選挙区

肩書
党派・会派 無所属
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