2021/8/20
本日、自民党議員会から新田知事に緊急要望をしました。

要望の背景や知事からのコメントなどを記載いたします。
【①8月20日から9月12日(24日間)まで実施される飲食店等の時短要請の協力金の前倒しについて】
夜間の外出自粛や大人数(5人以上)での会食禁止措置の期間が長く続いており、飲食店を取り巻く環境は極めて厳しい状況にあります。
そうした中での今回の休業要請や酒類提供の禁止(富山市)は、飲食店に壊滅的な被害を与えかねない措置といえます。
さらに今回の時短要請は24日間とその期間も長期にわたります。県では、時短要請に伴い協力金を支払うとしていますが、その申請受付開始は、休業要請期間終了後の9月13日としており、その後、審査、支払いとなれば事業者の皆様への入金は、早くても10月以降となるのではないでしょうか。
しかし、それでは体力の弱った飲食店の皆様は乗り切れないのではという懸念から今回の要請に至りました。
実際に、一定額を概算で前倒しして支給する制度を創設するなど工夫を行っている県もあります。
富山県においても、事業者の皆様に寄り添った対応をお願いいたしました。
⇒知事のコメントの概要
早期の支給、概算での支払いを検討する。
(永森の感想)
飲食店の窮状にご理解をいただき、安心しました。
手続きの内容が固まり次第、公表がなされるものと思います。
【②宿泊療養施設の受け入れ体制の充実】
「宿泊療養施設」とは、新型コロナウイルス感染者の増加に伴う医療施設の逼迫を抑制するため、無症状者や必ずしも入院治療の必要のない軽症者を受け入れるための施設です。
要望の具体的な中身としては、受け入れ客室数の拡大(現在250室)と受け入れ患者に対する健康管理の充実(現在は患者に薬の処方などができない)です。
感染者の急拡大に伴い、医療機関は逼迫しており、中等症以上等の入院医療が必要な方が確実に入院できるようにするためには、病床確保の取り組みも重要ですが、軽症の方が、宿泊療養施設においても、一定のレベルで健康管理が受けられる環境づくりが重要です。
現状、宿泊療養施設には看護士は常駐しているものの、医師はオンコール体制(電話があれば診療に応じるが常駐していない)であり、軽症者などに対して、薬の処方などが適切に行えない状況となっています。
新型コロナについては、軽症であっても容体が急変することもあると報道されており、自宅療養では不安という方も多いと考えられます。
「入院」と「自宅療養」の間に位置する「宿泊療養施設」を充実することが、病床逼迫を防ぐ決め手になるとの考えから今回の要望に至りました。
⇒知事のコメント
●新たな宿泊療養施設の設置について
現在、富山市内で250室を準備している。
新たな施設の設置についてホテルと交渉し、合意に達した。ただし近隣住民の理解が不可欠であり折衝を重ねている。うまくまとまれば来週中には運用が開始できる見通し。
●自宅療養者への支援について
「原則入院」を維持することは困難な状況となっている。
若い人、基礎疾患のない人、中等症ではない人は自宅療養とせざるを得ない。厚生センターからの(健康観察)のフォロー、また食糧の調達などの支援の検討などを行っていきたい。
●宿泊療養者への医療的支援
入所者の医療機関の受診を支援する体制を整えたい。
(250室確保しつつ、定員どおりの入所ができないことについて)運用についても改善をしている。
(永森感想)
要望後の懇談の中で、自宅療養者の食料調達などのフォローについて、市町村の協力をもらえるように交渉してはと知事に提案いたしました。自宅療養者をフォローすることになる厚生センター職員は、新規陽性者の濃厚接触者などの追跡調査で手一杯であることが確実であるからです。
制度上、感染者の情報を県と市町村が共有できないこともあり、壁はありますが、乗り越えて行く必要があると思います。
病床確保も含めて、今は緊急事態であり、平時ではない対応をスピード感を持って取り組んでいく必要があります。

【(参考)富山県の病床逼迫の状況をまとめました】
新規陽性者数は、昨日147人と過去最高を更新し、急拡大を続けており、病床の現状はかなり厳しくなっています。
北日本新聞さんの記事にわかりやすくまとめてありますので転用させていただきます。県の病床確保計画では、現在は本来、最も高いフェーズにあり、この場合の病床数は536床とされています
また、宿泊療養施設については、前述のとおり、富山市内に250室準備されています。

しかし、現実の運用状況をみれば、日々、感染者数が増える中、入院者数は230人前後で頭打ちとなっており、また宿泊療養施設に至っては、8月9日の146人をピークに入所者数は減少し、8月16日には44人まで落ち込んでいます。
このことから、現実の県の医療提供体制は、病床数については230床程度が最大、そして宿泊療養施設入所者数は150人前後が限度で、かつその状態を常時キープすることはできず、時には50人程度まで落ち込んでしまうという厳しい状況とわかります。
(なお、宿泊療養施設については、回復した入所者の退所後に、ワンフロア全てで入所者がいなくなった後に清掃や消毒をするため、一定期間、空室が生じることなどが影響しているということです。)

それでは、「もっと病床を確保してはどうか」との声も聞かれます。
非常に難しい判断ではありますが、各病院には、新型コロナ以外の病気でも入院を要する方がたくさんいらっしゃいます。そうした方々の入院を抑制してまで、必ずしも入院治療の必要ない軽症の新型コロナ患者を入院させるべきなのかという葛藤があるようです。
ですので、なおさら宿泊療養施設の役割は大きいと言えます。
病床を逼迫させない、しかし軽症とは言え、発熱が続く中、自宅での療養は不安が大きく、また重症化リスクを抑えるためにも病院と自宅の中間にあたる宿泊療養施設の存在が重要なわけです。
グラフにおいても、宿泊療養施設の受入れ能力の低下が始まった頃から入院調整中の方(グラフ・オレンジ色)が激増していることが見て取れます。
デルタ株の感染拡大が想定以上ということは理解でき、県においても懸命に対応いただいておりますが、新たな宿泊療養施設の設置には、しばらく時間を要するようです。
医療提供体制の確保という点で、若干の油断があったと言われても仕方がない状況といえます。
【おまけ】
この点については、令和3年2月議会の総括質問で私から県当局に質していましたが、この時点では、ご理解をいただけませんでした。
(永森質問)
これまで、感染者の入院調整に当たり、病床に余裕がある場合は、軽症や無症状であっても大事を取って宿泊療養施設ではなく入院を選択した事例があったと聞いております。入院が、医師の総合的な判断や蔓延防止のための知事の判断に基づくことは承知しておりますが、入院治療の必要性が比較的低い感染者を入院させ、いたずらに入院者数を増加させることは、医療現場の過度な負担増大につながると懸念をいたしております。
そこで、病床逼迫のリスクを低減し、医療現場の負担を軽減するため、軽症者や無症状感染者のうち高齢や基礎疾患などにより重篤化のおそれがある方以外は、病床の空き具合にかかわらず宿泊療養施設を利用する運用とし、また万一に備えるために、宿泊療養施設における医師、看護師の配置等を強化してはどうかと考えますが、厚生部長に伺います。
(厚生部長答弁)
宿泊療養施設の医師、看護師の配置や変異株のスクリーニングに関する御質問にお答えをいたします。議員からお話がありましたとおり、現在は、新型コロナウイルスの感染が判明した方のうち、高齢者でない方で基礎疾患などによる重篤化のおそれのない方につきましては、病床の状況にかかわらず宿泊療養施設に入所し、療養いただいているところでございます。宿泊療養施設では、入所された方が安心して療養いただけますように、看護師2名が24時間常駐し健康観察などを行うとともに、医師につきましては24時間オンコール体制できる体制としております。万一、入所された方の症状が急変した場合には、医療機関に搬送する体制を整備しているところでございますが、幸い本県におきましては、これまで緊急搬送した事例はございません。なお1月の感染拡大期には、看護師をさらに1名増員し体制強化を図るなど、状況に応じて柔軟、適切に対応することとしております。医療機関から宿泊療養施設の入所調整を積極的に行った結果、4月から6月の第1波と11月から2月にかける第3波の平均入院日数を比べますと、第1波のときは平均16.8日から、第3波のときには8.4日と半分に減少しており、医療現場の負担軽減につながっているものと考えております。今後とも、感染の再拡大に備えまして、医療機関や医師会などと連携しながら医療提供体制の確保を図るとともに、変異株なども含め感染の実態を正確に把握し、感染拡大防止に取り組んでまいります。
(おまけ 終わり)
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