2026/3/4

豊橋市が2026年度、ごみ戸別回収の実証実験を行う方針を示しました。
中日新聞の記事でも拝見しました。
長坂尚登市長の公約でもあり、自治会負担の軽減や高齢者支援を目的とした取り組みです。
「家の前まで取りに来てくれる」確かに便利です。期待の声があるのも当然です。
しかし、このテーマは思っているほど単純ではありません。
4年ほど前、市から参考として示された試算では、
戸別回収を全面実施した場合の増加額は約6億円弱。
物価上昇を考慮し2割増しと仮定すれば、約7億円規模。※4年前のレクチャー時の金額を参考にして記載しています。
人口約36万人で割ると、
市民一人あたり年間 約1,900円〜2,000円の負担増
この金額をどう考えるか。
「年間2,000円なら安い」と感じる人もいれば、
「その財源を他に回すべき」と考える人もいるでしょう。
市は来年度予算について、予算組み立て時に全課に15%シーリングを求めています。
その中で7億円の財源を毎年どう確保するのか。簡単ではありません。※短期では車両購入費も必要になります。
名古屋市では戸別回収が実施されています。
しかし名古屋は人口集中型都市。
一方、豊橋は都市部と郊外(調整区域)を広く抱えています。
効率は大きく異なります。
実際、記事内の担当課長からは「実現するにも5〜10年はかかる」との声もあります。
これは現場の率直な見立て・意見でしょう。
500世帯・約2週間の実証実験が予定されています。
条件の良いエリアで行えば、満足度は高くなるでしょう。しかし本当に検証すべきなのは、
こうした「難しいケース」です。
成功例だけでなく、課題を洗い出す実験であってほしい。そこから本当の議論が始まります。
戸別回収か、現状維持か。二択ではありません。
ステーションの在り方を見直すという道もあります。
例えば、街区公園の一部を改良しステーションスペースを設ける提案も4年前に確認しました。
都市公園法上の壁はありますが、事情を丁寧に説明し、例外的な理解を得られるように改めて努力する余地はあります。
短期・低コストで改善できる方法も探るべきです。
私自身の政策にもごみの収集はデジタル技術活用も含めて自治会負担の軽減を掲げていました。だからこそ、この実証実験には一定の期待もあります。
しかし本当に問うべきは、
この三つのバランスをどう取るのか、ということです。そして何より大切なのは、市民理解です。
実証実験の前に示すべきは、
数字と現実をきちんと共有すること。それがあってこそ、民主的な判断ができます。
実際の市民意識調査では、「ごみの戸別収集 市民消極的」(東日新聞記事) 実施して欲しくないが4割。
戸別回収は「便利そうだからやる」政策ではありません。
持続可能かどうかを冷静に見極め、市民と一緒に決めるテーマです。
私は、結論よりもプロセスを大切にしたい。
豊橋の未来にとって本当に最善の選択かどうか。その答えは、市民と共有された情報の上にしか生まれないと考えています。
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ホーム>政党・政治家>近藤 ひさよし (コンドウ ヒサヨシ)>ごみ戸別回収は、本当に豊橋に合うのか