2026/5/25
令和の玲!しもだ玲です。
京都府八幡市の市長が、
9月の出産予定にあわせて産休を取得する方針を明らかにしました。
https://www.asahi.com/articles/ASV5S1H15V5SUTNB012M.html?msockid=2daa74e305aa6fc83b22624204f26e0b
現職の女性首長が産休を取得するのは、全国初とみられています。
今回の件は、
単に「市長が産休を取る」という話ではありません。
政治家も、行政トップも、
仕事と家庭の両立を諦めずに済む社会をつくれるのか。
そして、
そのための制度と説明責任を
どう整えるのかが問われています。
一般職員と首長では制度が違う
一般職員には、
労働基準法や育児・介護休業法などに
基づく産休・育休制度があります。
一方、市長は地方自治法上の特別職です。
そのため、
一般職員と同じように、
法律上当然に産休・育休が
保障されているわけではありません。
今回のケースは、
既存の地方自治制度の中で、
職務代理などを活用しながら運用していく前例づくりでもあります。
産休取得は前向きに
私は、市長の産休取得そのものは、
前向きに受け止めるべきだと思います。
女性が政治や行政の仕事を
目指すときに、結婚・妊娠・出産を理由に
「挑戦できない」
「続けられない」
となる社会であってはなりません。
政治の世界こそ、
古い慣習や精神論ではなく、制度で支えるべきです。
市政を止めない体制が必要
一方で、
市長は選挙で選ばれた自治体のトップです。
予算、議案、災害対応、
重要政策の判断など、重い責任があります。
だからこそ、
・産休中の職務代理体制
・副市長への権限移譲、
・緊急時対応
・議会対応
・市民への説明責任
などを明確にすべきです。
「休むこと」を認めるだけでは不十分です。
大切なのは、
**休んでも行政が止まらない仕組みをつくること**
です。
地方議員の場合は
議決権の行使が最大の使命
政治家といっても、
首長と地方議員では、役割が異なります。
首長は行政の執行責任者であり、
職務代理者を置くことで一定の対応が可能です。
一方、地方議員の場合、
最大の使命は、住民から託された議決権を行使することです。
予算、条例、契約、
重要な政策判断に対して、
一人ひとりの議員が賛否を示すことに意味があります。
そのため、
地方議員の産休・育休を考える際には、
単に「休めるかどうか」だけでなく、
議決権をどう扱うのかという論点を避けて通れません。
・代理投票を認めるのか
・オンライン出席を認めるのか
・欠席扱いとするのか

mainiti.jpより画像引用
東京都議会の質疑はオンラインを導入済
ここは民主主義の根幹に関わる問題です。
だからこそ、
議員の産休・育休についても、
感情論ではなく、制度としてきちんと議論する必要があります。
しかし、
いまの議会ではここを論点に議論をする
議員がいないのも事実です。
報酬の扱いも公平性が必要
産休中の報酬の扱いも重要です。
民間企業や一般職員の場合、
産休・育休中の給与や手当には一定のルールがあります。
一方で、特別職は満額支給です。
市長や議員は特別職である以上、
報酬の支払い条件についても、民間や一般職員との公平性を
踏まえて整理する必要があります。
産休を取りやすい社会をつくることと、
税金で支払われる報酬の透明性を確保することは、矛盾しません。
ロールモデルなら結果を検証すべき
私はここがもっとも気になるところ。
「政治家が率先して産休・育休を取得すれば、民間の模範になる」
と、政治家たち自らが発信している点です。
その考え方は理解できます。
しかし、政治家が取得しただけで、
民間の取得率が上がるとは限りません。

ロールモデルというなら、
政治家が産休・育休を取得したことによって、
・民間企業の産休・育休取得率は上がったのか
・男性育休の取得率に変化はあったのか
・中小企業で取得しやすい環境整備が進んだのか
・市民や事業者の意識に変化があったのか
こうした点を検証し、公表すべきです。
政治家が率先して休むこと自体が目的ではありません。
目的は、誰もが必要なときに産休・育休を
取りやすい社会をつくることです。
応援と検証は両立する
今回の産休取得には、肯定的な声もあれば、
首長不在、権限移譲、災害時対応、報酬の扱いへの懸念もあります。
私は、こうした懸念を単なる批判として
片付けるべきではないと思います。
応援することと、制度として検証することは両立します。
前例がないなら、
否定するのではなく、検証して制度にする。
誰か一人の覚悟に頼るのではなく、仕組みとして支える。
今回の事例をきっかけに、
首長や議員の産休・育休、職務代理、
報酬、民間への波及効果について、
全国的な議論が深まることを期待します。
「休むこと」を責める社会ではなく、
**休んでも行政が止まらない仕組みをつくる社会へ**
そして、
**やった感ではなく、取れた実を検証する政治へ。**
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