東京大学本郷キャンパスの都市計画基本方針がようやく出ました。前職の時から取材で注目しており、一般質問で2回も取り上げたので後押ししていきたい気持ちは満々なのですが、色々ツッコミ所があり建設委員会では結構物申してしまいました。
前提として、文京区は何も考えずにこの地区全域に22mの絶対高さ制限をかけました。結果的にほとんどの建物が既存不適格です。東大的には新しい建物を建てたくても、容積率は余っているものの建てられる場所がない状況です。そこで特別な都市計画(地区計画)を作ってほしいと区とずっと交渉してきたわけです。主な目的は一部地区の高さ制限の緩和です。都市計画の変更の前段として、キャンパスをこういう風にしていきたいよという「基本方針」が今回明らかになりました。まどろっこしいですが、行政の街づくりのお作法に合わせてきたわけですね。それを見た上での私の感想として、不満な点は主に2つあります。キモである高さ制限の考え方の図をご覧ください。

①歴史的建造物の保護エリアが狭い。狭すぎる
画像を見ていただきたいのですが、戦前建築である図書館も医学部本館も保存エリアに含まれていません。高層建築集積ゾーンの西の端には同じく戦前の建物が1棟含まれています。これを許していいの文京区?委員会では、歴史保全ゾーンに入っていないから保全しないとかすぐ壊すということではないという答弁がありましたが、区職員に言われても何の担保にもなりませんよね。赤門など文化財指定されているものは問答無用で保全なので安心ですが、戦前の建築物はどうなるかわからないのですよ。いいのでしょうか。

歴史保全ゾーンに入っていない医学部本館です
②高さ制限緩和エリアの緩和の理由が不明確
研究や教育や新産業のために新たな床が必要なのは理解します。ただ具体的なことがこのペーパーには全然書いてない。何にも書いてない。そんなあやふやな理由で高さ制限を緩和していいのか?文京区が勝手に高さ制限をかけたのであって、私は緩和には本来賛成なのですが、しかし緩和するなら理由はちゃんと必要でしょう。国立大学は最近では自力で稼ぐことを求められているので、場合によっては竜岡門付近は純粋な収益施設になる可能性だってありますが、とにかく言及がないのでわかりません。なお病院部分の高さ制限の緩和は理由が明確なので支持します。
文京区はこの基本方針を基に詳細な地区計画を作成する方針です。それは都市計画審議会で審議され、承認されれば新たな規制(緩和)となります。果たしてこのままでいってしまっていいのか。少なくとも建設委員会か都市計画審議会のどちらかに東大の担当者に参考人として来てもらって直接話してもらうべきだと思います。
資料はこちら
https://www.city.bunkyo.lg.jp/documents/12201/20.pdf