2026/6/17
【主張】足利市の企業誘致と産業団地〜前編 規制法の総合調整と大型企業誘致〜
地方都市にとって企業誘致や産業団地開発は、新たな雇用を創出するだけではなく、税収の増加や地域経済の活性化に資する有効な施策です。早川市長は初当選以来、「あがた駅北産業団地」、「あしかが久保田産業団地」の開発、更には地域未来投資促進法を活用した矢場川地域の開発など、矢継ぎ早に推進されています。
■足利市における地域未来投資促進法の可能性
近年、地域未来投資促進法を活用した産業用地の開発が注目されています。同法により民間企業が主体となった開発行為が可能となり、市街化調整区域や農地の開発規制が緩和されやすくなります。県内でも複数の自治体が同法を活用し、「重点促進区域」を指定しています。本市では矢場川地区を指定して3年が経過しますが、具体的な企業誘致には至っていません。今後、県のアドバイザー制度を導入して誘致に取り組むそうです。
□第2期栃木県基本計画
https://www.meti.go.jp/policy/sme_chiiki/miraitoushi/kihonkeikaku/honbun/343_tochigi_honbun.pdf
■官民連携での誘致活動を
民間開発とはいえ、道路整備、地元説明、用地買収といった民間企業にとって採算性が見込めないが、信用力が求められる部分については、市が行う必要があると考えます。茨城県古河市などはそれを実施して、企業誘致に成功しています。
■大きくなる大規模製造拠点のニーズ
国内における工場建設需要は現在高い状況にあります。「経済産業省2024年工場立地動向調査」の分析では、東京圏から埼玉県、群馬県、栃木県への製造拠点 移転件数が全国的にも多い状況が継続しています。また、平均立地面積では、資本金100億円以上の企業立地面積が、前年比約4倍と大企業の大型産業用地需要が高まっています。こうした先進企業や所謂メーカーの大規模拠点を誘致するには、相応の規模の産業用地が必要です。
県内他市の同法活用事例を見ますと、栃木市では「重点促進区域」を153ha、佐野市では524haと、本市の31haに比べ遥かに大規模に設定しています。本市においても、これらの堅調な需要を的確に捉えるため、「重点促進区域」を大規模または複数指定するなど、積極的な土地利用転換の候補地を選定していく必要があると考えます。
■土地利用を計画的に進めるための組織づくり
本市における産業用地の開発には、都市的土地利用と農業的土地利用の重複を避けるための土地利用のゾーニングの視点が重要です。そのためには、土地利用調整に関連した国土利用計画法、都市計画法、農振法、農地法といった個別規制法を熟知した職員の、計画的配置が必要不可欠です。さらには司令塔となる部署や担当の新設も重要と考えます。
つづく...
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